エロマンガ先生 #12「エロマンガフェスティバル」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #12「エロマンガフェスティバル」 (アニメ)
正宗と紗霧の新作、『世界で一番可愛い妹』が発売になった。相変わらずお面をかぶって、部屋からの動画配信を続けている紗霧は「ふぇすてぃばる」の幕開けを宣言する。一方、『世界妹』2巻の執筆中にアイデアに詰まった正宗は、紗霧に相談を持ち掛ける。その相談とはなんと、「かわいい妹の、かわいいところが見たいんだ!」――!!?

最終話。紗霧が引きこもりだという設定を忘れさせるかのような下ネタ満載のお祭り騒ぎで幕を閉じている。それでも最後の一線は超えないよう、恥じらいを忘れないむっつり感が強調されていたところは兄と妹の二人の関係と重ねられられているようでもあった。視聴者としてはもう二人くっついちゃえよとツッコミたくなりますが、ラブコメにそれは野暮はなんでしょう。
                 
        

エロマンガ先生 #11「二人の出会いと未来の兄妹(ふたり)」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #11「二人の出会いと未来の兄妹(ふたり)」
合宿から帰宅する正宗。正宗の帰りを喜ぶ紗霧。二人は新作の発売日を迎えることとなる。作品が並ぶ本屋を見に行く道すがら、正宗はタブレット越しの紗霧に小説を書き始めた頃のことを語りはじめる。ある「きっかけ」があって小説にのめり込んだという正宗。同じ頃、登校拒否をしていた紗霧もまた、ある「きっかけ」のおかげで学校に通うようになったのだという。二人の過去と現在を繋いだ、これはその「きっかけ」の話――。

政宗と紗霧、二人の出会いのエピソードを回想的に振り返る。今までは常にコメディとしての笑いの精神を忘れていなかったのに今回ではベタなヒューマニズムに傾き過ぎており、却ってドラマとして安っぽくなってしまっているのは残念だった。誰かと出会って何かが変わる、それが明るさのようなものに繋がることもあれば、ひきこもりに繋がったりもする。

ひきこもりであるから暗いわけではなく、ネットワーク上を介した出会いもまた素晴らしい出会いの一つであり、立派なコミュニケーションなのだと肯定しつつ、でもどこかで後ろめたさとそれに指差すような揶揄や批判も意識的に含まれているのがこのアニメの面白いところだろうか。もっとも、紗霧の場合は、エロマンガ先生というプロのイラストレーターとしての確かな実力があり、人気配信者でもある。それだけでもう人とのコミュニケーションが苦手なんですと云われても説得力がないのが実際ではありそうなものの、では何を以ってコミュニケーションを得意・不得意だとするのかという問題が浮かんできそうだ。
                 
        

エロマンガ先生 #10「和泉マサムネと年下の先輩」」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #10「和泉マサムネと年下の先輩」」 (アニメ)
山田家の別荘にて、正宗の「お蔵入り小説」を熱心に読むムラマサ。自分の作品を心から好いてくれるムラマサの反応に、正宗も照れながらも嬉しさを隠せない。正宗の提案でその日は仕事をしながら、成り行きで「ムラマサの好きな人」の話題で一同は盛り上がる。変わらぬ恋心を隠しもしないムラマサの、その胸の内で起こっていた変化とは――。

今回はムラマサ先輩とイチャイチャする話、なのだが、大体エルフが出しゃばってきていた。王様ゲームでお面(仮面)を被った紗霧がエロマンガ先生としてパソコン(ネット)越しに命令していたシーンでは、何の躊躇いもなくいきなり自分の欲望の赴くままにHな命令を出していたところに紗霧が如何にもコミュニケーションを苦手にしていそうなところがうまく表現されていたように思う。また、そんな紗霧でも別人格のような変身を経た上で多くの人と円滑にコミュニケーションを取れるようになるネットというものの凄さと怖さも風刺的に演出されている。
                 
        

エロマンガ先生 #9「妹と妖精の島」」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #9「妹と妖精の島」」 (アニメ)
「名付けて『夏の取材&執筆合宿』!」 エルフの思いつきから、南の島へと旅行に行くことになったラノベ作家たち。山田家所有の豪華な別荘に驚きつつも、一同が羽を伸ばすなか、エルフは正宗に、自分の「彼氏役」を務めるよう言いつける。「取材」を言い訳にして、いつにもまして積極的な彼女が、はしゃぐ笑顔の後ろ手に、隠し持つ本心とは――。

山田エルフやムラマサと南の島で執筆合宿を行うことになった主人公。で、今回はエルフといちゃいちゃする回。おいおい、このアニメ、普通のラブコメじゃねえか。主人公はエルフが自分のことをどう思っているのかあまり気にならないのに、エルフは主人公が自分のことをどう思っているのか浴場で聞き耳を立てるぐらい気になって仕方がない。一見我儘なエルフのペースで進められつつも、この非対称性の存在が、男性向けのポルノとして成立させている。
                 
        

エロマンガ先生 #8「夢見る紗霧と夏花火」」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #8「夢見る紗霧と夏花火」」 (アニメ)
「好きな人がいるんだ」 正宗がそう言ってムラマサの告白を断ったと聞き、喜ぶ紗霧。だが不器用な二人の距離は簡単には詰まらない。そんな中、新作の文庫化に向け、泊まり込みの仕事に出掛けて行く正宗と家で一人留守番をすることになる紗霧。二人それぞれに気掛かりなのは、お互いのことと浴衣姿、準備が進む花火大会のこと――。

いつにもまして妹と主人公がひたすらイチャイチャする。そうかと思えば、以前は妹の方が主人公と距離を置く素振りをみせたのに、今回は主人公の方が恋人ではなく妹が欲しいんだと紗霧に家族であることを要求するというエピソードになっている。家族になろうというのが、実は最上のプロポーズになっているということなのかもしれないし、もしくは今の二人には性愛へ依存させるよりも家族的絆によるケアが重要であるということなのかもしれない。
                 
        

エロマンガ先生 #7「妹と世界で一番面白い小説」」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #7「妹と世界で一番面白い小説」」 (アニメ)
新作の出版を急く正宗は、担当編集者・神楽坂から提示された小説コンペ「ラノベ天下一武闘会」への参加を即決する。しかしそこに居合わせた大人気作家・千寿ムラマサが同じくコンペ参加を申し出、正宗の前に立ちはだかる。正宗たちの夢を「つまらない夢」と呼び、妨げる彼女に、賭けを持ちかける正宗。エルフの助力を受けつつ、改稿作業に取り組む正宗の元を訪れた意外な人物、それは千寿ムラマサその人だった――。

主人公の宿敵として現れた山田エルフ以上の売れっ子作家である千寿ムラマサが山田エルフ以上に主人公へ恋をしていたというハーレム展開を経ながら、結果的にヤキモチを焼く妹との距離が近づくお約束。登場時のクールさはどこへやら、主人公を気を引くために制服を来て訪ねてくるなど、もしかして紗霧よりもムラマサの方が可愛いんじゃないかと思わせることが出来ているのはラブコメとして成功なのだろう。
                 
        

エロマンガ先生 #6「和泉マサムネと一千万部の宿敵」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #6「和泉マサムネと一千万部の宿敵」」 (アニメ)
「和泉ちゃんが好きなものを好きになりたい」 紗霧と友達になるための手掛かりとしてめぐみは自分もライトノベルを好きになろうとする。智恵の協力(?)の甲斐あって、ほどなくライトノベルに夢中になっためぐみ。正宗は彼女に、紗霧に本を借りにくるよう提案する。はじめは面会を断固として拒否する紗霧だったが、彼女は正宗にある条件を出す…。ついにめぐみを部屋に迎え入れた紗霧がとった、驚くべき行動とは――?

リア充キャラの委員長めぐみをとことん弄ったエピソードになっており、彼女をライトノベルに夢中にさせた上にパンツの絵のモデルにまでしてしまう。単に紗霧という女キャラクターの要求するセクハラに男性視聴者のリビドーが仮託されているというだけでなく、実際の女性であり、女性イラストレーターもオヤジっぽく同性の下着に興味があるからこそ、男性に支持される絵が描けるのかもしれないと考えさせられる。

また、目隠しされためぐみが紗霧に見られていることを察しながらも恥ずかしがるところは、対象が女性であっても下着を見られることに恥じらいを覚える性的なものに対するウブさや警戒感へのアピールと肯定であると同時に、対象が女性であっても、それは必ずしも「同性」であるとは限らないということを示唆しているようであった。それを踏まえると、一方でめぐみに嫌悪感が全く現れていなかったところは賛否が分かれそうにも思える。
                 
        

エロマンガ先生 #5「妹とラノベ企画を創ろう」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #5「妹とラノベ企画を創ろう」 (アニメ)
正宗が書き上げた原稿をきっかけにして、ぎこちないながらも正宗に歩み寄ろうとする紗霧。正宗の鈍感さが仇となり、想いがすれ違う二人だったが、夢への第一歩として、新作を本にするための企画書づくりに取り掛かる。次第に紗霧との共同作業に没頭していく正宗の元に、山田エルフから、一通のメールが届くのだった。その文面は、「助けなさい!いますぐ!」――!?

主人公も妹のことが好きで、妹の云う好きな人もやはり兄であることが視聴者には明らかなのに、すれ違いを続ける二人。それが全くもどかしくないのがラブコメとして面白く、二人でライトノベル作りに勤しみながら、イラストレーターとしての妹の頼みでインスピレーションを与えるためにパンツ姿を見せてくれる女の子を探そうとする主人公の姿と展開が完全にエロゲーのコメディのノリなのも可笑しい。とはいうものの、やはり第1話と第2話当たりの頃に期待したもの比べて、くだらなさとノリで無理に押し通そうとしているばかりになっているのが少し残念ではある。
                 
        

エロマンガ先生 #4「エロマンガ先生」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #4「エロマンガ先生」 (アニメ)
年下の人気ライトノベル作家・山田エルフの「仕事」を見せてもらったことで彼女と打ち解けた正宗。そんな二人の仲を疑い、やきもちを焼く紗霧に、正宗は自らのある決意を伝える。それは紗霧に自分を本当の兄と認めてもらうため、あるものを題材にしたライトノベルを書くということだった。「究極のラノベ」にするという正宗の言葉に、信じないと言う紗霧。そんな紗霧をよそに、正宗は猛然と作品を書きはじめる――。

兄と山田エルフが仲良くしていることにやきもちを焼く紗霧。そんな紗霧に自分の想いをわかってもらえるように妹への愛を込めたラノベを書くことを決める。めでたく妹への愛情を紗霧に伝えることに成功する主人公だったが、この過程で紗霧がそうであったように、自身の中にあった異性としての紗霧に対する感情に気づく。

一気に二人の距離が近づくものの、これに紗霧が土壇場で「実は私には好きな人がいる」と性的な関係に対しては主人公を牽制してみせるところは、今までの関係が変わることへの恐怖の表れや主人公と視聴者へ向けてこれでもかというほど可愛さがアピールされていた山田エルフとの関係を清算して欲しいというメッセージなのかもしれない。
                 
        

エロマンガ先生 #3「全裸の館と堕落の主(あるじ)」 (アニメ)

                 
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和泉家の隣に建つ空き家の洋館は、近所で噂の「幽霊屋敷」だった。その窓に白いドレスの幽霊を見たと言い張るめぐみを正宗は気のせいだと一蹴する。しかし紗霧までもが、隣家からピアノの音が聞こえたと言い出す。怖くて絵が描けないという紗霧のため、洋館に乗り込む正宗。そこで正宗は、意外な人物の衝撃的な姿を目にすることとなる――。

主人公の家の隣に売れっ子作家の山田エルフが引っ越してくる。前回登場して必死に紗霧を学校に連れて行こうとした委員長の神野よりも山田エルフの方がより俺妹の桐乃っぽく、紗霧の恋(?)のライバルは委員長ではなく、どうやら山田エルフになりそうな展開だった。

いきなり主人公が山田エルフの裸を目撃するなどラブコメにはお約束のラッキースケベを経て二人が距離を縮めていくのを面白くない様子で見る紗霧の表情がヤンデレっぽいのも気になるところだが、一人で動画配信しながら絵を描いてる紗霧の姿が兄である主人公と一緒にいる時より本当に楽しそうな様子であったところに最も考えさせられる回となっている。一つのメッセージとしては、一人でいることは決して寂しいものではなくて、むしろ豊かであり積極的に選択をしてもいいということなのかもしれない。
                 
        

エロマンガ先生 #2「リア充委員長と不敵な妖精」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #2「リア充委員長と不敵な妖精」
和泉家を前触れなく訪れた、紗霧のクラスの委員長・神野めぐみ。彼女の目的は「紗霧を学校に連れていく」ことだった。意気込むめぐみの強引さと、話をする気も無いという紗霧の頑とした態度。両者に挟まれ困惑する正宗だったが、紗霧はどんな娘か?というめぐみの問いに対して、本人が聞いているとも知らずにその思いの丈を語りはじめる――。

引きこもりの紗霧を学校に連れて行こうと主人公の家に訪れてきた紗霧のクラス委員長であるめぐみ、引っ込み思案な紗霧とは対照的に性を含めてあらゆることにポジティブでアクティブな彼女に主人公はたじたじになってしまう。ビジュアルと雰囲気からは俺妹の桐乃の面影があり、今回の作品が黒猫タイプのヒロインとのラブストーリーであることを示唆していることを示唆しているように読み取れなくもない。

主人公とめぐみとのやりとりを聞きながら自分の中の兄への想いから異性に対するものを自覚した紗霧が最後に「これからは自分の下着は自分で洗う」と宣言するところは、上野千鶴子の『スカートの下の劇場』に書いてあるような女性にとっての下着の管理と性の自己決定権との結びつきを下敷きにしていて、引きこもりの紗霧が自立という外の世界への第一歩を踏み出したことの比喩に掛かっているのだろう。あるいは男女の関係というのは家族とは違うという意味であるのかもしれない。

最終的にはライトノベル作家とイラストレーターの夫婦として二人共インドアで仕事もプライベートも完結させるというオチをつけていきそうだが、家に閉じこもっている紗霧というステロタイプな昔の女性を表象したキャラクターが外へ積極的に出ていくようになることが本人と兄である主人公の幸せに繋がるのだろうかという点を踏まえて今後の展開が気になる。
                 
        

エロマンガ先生 #1「妹と開かずの間」 (アニメ)

                 
エロマンガ先生 #1「妹と開かずの間」
ライトノベル作家で生計を立てる高校生・和泉正宗は、一年間部屋に引きこもっている義理の妹・紗霧と二人きりで暮らしていた。ある日、同じクラスの高砂智恵に、自身の小説の挿絵担当でもある正体不明のイラストレーター「エロマンガ先生」が、ネットで正宗を揶揄していたことを聞かされる。「エロマンガ先生」の動画配信の生放送を観ることになった正宗は、そこで「エロマンガ先生」の正体を知ることとなり――!?

ひきこもりの妹と二人暮らしの生活を送る高校生の主人公。ライトノベルで生計を立てる彼は、ひょんなことから自分の作品の挿絵を担当するエロマンガ先生が自分の妹だと知る。という、どこから突っ込んでいいか分からない無茶苦茶な設定のストーリーなのだが、一応お話としてまとまっているあたり、流石『俺妹』の作者が書いた小説を原作にしているだけある。

俺妹の高坂桐乃とはまた違って少し大人しいタイプの紗霧の可愛さが1話にしてうまく表現されており、設定のアバンギャルドさとのギャップで掴みはOKといえ、今後の展開が楽しみな一方、エロマンガ先生の正体が判明するという一番重要そうなポイントを1話に消化しているところに出落ち感もある。強烈なキャラクターだった俺妹の桐乃が血の繋がった本物の妹であり、彼女との恋愛模様を描いていたのに対すると、こちらは義理の妹が相手なので禁断の恋というインパクトがそれほど強いわけでもなく、キャラも全体的に丸いマイルドな作風に思えたので、視聴者の関心を引き続けられるのかという不安を抱いた。
                 
    
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