ラブライブ!サンシャイン!! 第13話「サンシャイン!!」 (アニメ)

                 
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東京で、自分たちが今すべきことを掴んだAqours。
迫るラブライブ!地方予選へ向けて、夏休み中にもかかわらず毎日練習に打ち込む9人。
そんな、一所懸命に頑張るAqoursを見たクラスメイトから、学校のために一緒にできることは無いかと相談される。
自分たちだけではなく、みんな、この町が、学校が、人が大好きなんだと改めて感じた千歌は、ラブライブ!地方予選で、みんなで一緒にステージで歌うことを提案するのだった――。

私達もスクールアイドルをやりたいと急に言いだしてきた学校の生徒達を巻き込んでAqoursは歌う。自分たちがキラキラ輝いているところを見せればきっと何かが変わると信じて。

μ’sが現在の9人という固定メンバーに拘ったのに対してAqoursが新メンバー受け入れに対して寛容であったのはμ’sとAqoursの違いを意図的に演出してみせたのだろうが、最後まで学校や地域などの様々なものを背負わされ続けたAqoursよりも保守的な東京のμ’sのドラマの方が多くの人を感動させ、輝いていたように映るのだから皮肉だし、残酷でもある。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第12話「はばたきのとき」 (アニメ)

                 
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必死の特訓の甲斐もあって、見事ラブライブ!予選に合格したAqours。
PVの再生数も伸び、ファンから声を掛けられることもあるなど、予想以上の反響に喜ぶメンバーたち。
しかし、Aqoursのスクールアイドルとしての盛り上がりとは裏腹に、あわせて募集していた浦の星女学院の学校説明会への応募人数は、“0”だった。
音ノ木坂を救ったμ’sと自分たちとの違いは一体何なんだろう。考えても考えても、どうしても答えが見つからない千歌は、もう一度東京に行ってみんなで考えたい、と、再びμ’sが過ごした場所を訪れるのだった――。

ラブライブの予備予選を通ったAqoursはそのパフォーマンスが注目を集め、PVの再生数が伸びるなど躍進を遂げてみせる。しかし、肝心の浦女の学校説明会への申込人数は0だった。音ノ木坂学院を廃校から救ったμ’sと自分たちでは何が違うのか、もう一度東京に行って千歌たちは考えるが、そこで辿り着いた答えはμ’sを追いかけることをやめ、自分たちの走りたいように走ろうということだった。

ベタな展開ながら多感で移ろいやすい10代の少女たちがこの境地に立つということは驚異的なことであるようにも思えたし、μ’sの追っかけをやめる宣言をしたことで却ってポエムが綴られるメンヘラ的なノリになってしまっていたのは、崇拝や依存の対象をなくしてしまうことの危うさをも孕んでいるようであった。それはこのアニメについての位置付けでもあり、また東京に対する静岡という地方のポジションのメタファーでもあるのだろう。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第11話「友情ヨーソロー」 (アニメ)

                 
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自分の大切なものに答えを出すため、ひとり東京のピアノコンクールへと向かう梨子。
残った8人は、引き続きラブライブ!予選へ向けた特訓に精を出す。
練習中、欠けた梨子のポジションの代役として曜が抜擢され、千歌と合わせて踊るも、どうしても上手くいかない。
そして練習後、東京の梨子からの電話に、嬉しそうにはしゃぐ千歌を見て、曜は自分でもうまく説明できない複雑な感情を抱く。
そんな曜の心に気が付いた鞠莉は、鞠莉らしいやり方で曜の本音を引き出すのだった――。

梨子がピアノコンクールのために抜けたAqoursが、普通に梨子ちゃん抜きの状態のまま予備予選に出ていて驚いた。で、曜が梨子の代わりを務めていて、略奪愛みたいなエピソードになっているのだけど、お前の代わりはいるという現実を突きつけているみたいでμ’sにはない手厳しさがあったように思う。

曜が実は千歌と梨子の仲に嫉妬していて、もどかしい想いを抱いていたという心理描写と共に、鞠莉と果南の間に包摂されるダイヤと重ねようにして、千歌と梨子の間に割り込んでいくシーンは、少女漫画的であるようで、実は男の強烈な嫉妬心のようなものの隠喩にもなっていて男性視聴者の中には心に突き刺さった方もいるんじゃないだろうか。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第10話「シャイ煮はじめました」 (アニメ)

                 
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いよいよ夏休み!夏休みといえばラブライブ!
予選大会を突破するために、休み期間を利用した特訓を提案するダイヤ。
しかし、夏休みには海の家の手伝いをしなければならない千歌。
その2つを両立するために、昼間は全員で海の家を手伝い、それ以外の時間で特訓をすることに。
いざ手伝いを始めるも、隣の豪華な海の家にお客を取られ、こちらの海の家は閑古鳥。
ラブライブ!決勝を目指す私たちが、あんなチャラチャラした店に負けるわけにはいかない!と、お客を呼ぶために奮闘する。
そんな中、梨子はある悩みを、ひとり胸の中に抱えるのだった――。

夏休み。海の家を手伝いながらラブライブに向けて特訓をする千歌たちだったが、梨子のピアノコンクールとラブライブ予選の日程が被っていることが判明する。梨子は今の自分にとって一番大事なのはAqoursであるとコンクールよりもラブライブを優先する意思を示すが、千歌はそれに対して梨子がAqoursのために自分を犠牲にすることはないとピアノコンクールへの出場を促す。この部分だけを切り取ると体育会系のノリの強制的な活動とは違い、全体のためではなく一人一人が本当に輝くためにAqoursがあるんだというメッセージが伝わってきて感動的なシーンではある。ただ、今まで千歌の強い思いが周囲を巻き込む形で強度の差こそあれ同調圧力によってバラバラだった個性的なメンバーをまとめてAqoursを組織していた側面があったのも事実なわけで、千歌がどんなに梨子の背中を押したところで視聴者的には最終的に梨子がなんとか都合つけてラブライブに出場するか、やはりピアノコンクールは辞退するのではないかと思料する。

μ’sが今の9人でなければμ’sではないといって、3年が卒業したらきっぱり解散したようにAqoursも同様に今の9人に拘るのか、それとも入れ替えを試みるか、8人でラブライブに出るのか、またはラブライブ出場を辞退するのか、メタ的に見ればジャケットなどの関係もあるし、作中表現でいうところのパーフェクトナインに拘るのだろうが、ラブライブ辞退はありえる。代わりに9人で地元(静岡)ライブを披露してフィナーレといったところだろうか。これなら今までとちょっと違う路線が打ち出せて面白いかもしれない。あくまでμ’sを目指し続けた女の子達が、最後は違う道を選択するという物語であってもいいだろう。

海の家に絡む小気味良いコメディは9人体制となったAqoursのポテンシャルを存分に感じさせてくれる面白いものだったので、個人的にはこれからのサンシャインには大いに期待している。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第9話「未熟DREAMER」 (アニメ)

                 
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東京での出来事を乗り越えて、もう一度走り始めた千歌たち。自分たちが今できる全力を見てもらうしかない、と、沼津の花火大会からの出演のオファーを受けることに決める。
ダイヤから、学校を休学している3年生の松浦果南が、過去にダイヤ、鞠莉とともにスクールアイドルとして活動していたことを明かされた千歌。
自分が知る果南は、一度失敗をした位で諦めてしまうはずがない、と、果南がスクールアイドルを辞めてしまった本当の理由を調べ始める――。

果南たち3年生トリオは過去にスクールアイドルとして活動していた過去があった。だが、東京にライブに行った際、果南が怪我した鞠莉を気遣ってわざと歌わなかったり、更には鞠莉の留学を後押しするために結局はアイドルを辞めたりと不器用で生真面目な果南らしいやりとりを中心に淡い友情物語が綴られる。果南と鞠莉の結びつきが強すぎて、ダイヤが弾かれていたようでもあったけど、ダイヤにはルビィがいるからいいのかな。この3人の間の距離感をごまかせなくて、視聴者的にも少し居心地の悪さを感じたが、それがまた「友情」というもののリアリティであるといえるのかもしれない。それにしても3年生に矢澤にこがいない寂しさよ。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第8話「くやしくないの?」 (アニメ)

                 
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いよいよ開演した「TOKYO SCHOOL IDOL WORLD」で、スクールアイドル「Saint Snow」の圧倒的なパフォーマンスを見せつけられた千歌たち。
負けじと自分たちの精一杯のパフォーマンスを披露するも、結果は30ユニット中30位。
Aqoursに投票した来場者は“0”だった。
自分たちの前にある大きな壁を目の当たりにしたメンバーは、それぞれにくやしさを募らせる。そんな中、あくまで明るく振る舞う千歌に、曜は「くやしくないの?」とその心の内を問いかけるのだった――。

Aqoursの東京での初ライブのパフォーマスに対する会場の評価はひどいもので、人気投票の結果は30位中30位で投票数0という屈辱的な結果に終わる。今や7000以上と甲子園を目指す高校野球部の数より多く存在するスクールアイドルの中の選りすぐられた強豪ユニットばかりが登場したライブだから仕方ないと自分を納得させつつも、やはり悔しさを隠せない千歌達。もう8話だけど、きっとこの悔しさをバネにしてこれからのし上がっていくのだろう。

それよりもルビィの姉ちゃんのダイヤの長口上が、今作の真姫ちゃん枠かという程の棒読み具合だったのが個人的には気になったところではある。ダイヤ一人だけ深夜の萌えアニメではなく、まるでジブリアニメのキャラクターでも気取りながら説教かますところは笑いをこらえることができなかった。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第7話「TOKYO」 (アニメ)

                 
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内浦の魅力を伝えるために作ったPVが人気となり、なんと99位へと一気にランキングが上がったAqours。そんな6人に、東京から、ライブイベント「TOKYO IDOL WORLD」出演の依頼が舞い込む。
華やかな都会に、しかもμ’sが過ごした場所に行くことができるとあって、心を躍らせる千歌たち。しかし、そんな6人の気持ちとは裏腹に、メンバーを送り出すダイヤは、ある不安を募らせるのであった。
スクールアイドルとして初めて訪れるTOKYOで、6人を待ちうけるものとは――。

静岡をPRしたビデオがウケて東京に招待されたAqoursのメンバーが秋葉原に行ってみたらその刺激的な魅力にメロメロになってしまうという話で、しょうがないとはいえ、制作しているスタッフも静岡よりも東京の方に思い入れがあるからノリノリで筆が進むんですかね。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第6話「PVを作ろう」 (アニメ)

                 
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千歌たちの通う私立浦の星女学院が、沼津の高校と統廃合されてしまうというニュースが飛び込み、不安に落ち込むメンバーたち。
そんなメンバーをよそに、音ノ木坂と、μ’sと同じ学校のピンチとはりきる千歌は、自分たちが学校を救うのだと早速行動に移す。
まずは、自分たちの住む内浦の魅力をアピールするため、試行錯誤を繰り返してPVを作るも、映像を見た鞠莉から酷評をされてしまう。
そして千歌たちは、鞠莉の言う“この町や学校の魅力”をもう一度探し始めるのだった――。

千歌たちの通う学校が統廃合の危機にあることがわかり、μ’sと同じ展開だと千歌ははりきる。

早速自分たちの住む内浦をアピールしようとPVを作り始めるが、多くの人にアピールできるようなスポットや魅力を見つけるのに四苦八苦することになる。それでもようやく完成したPV。しかし、理事長の鞠莉に酷評されてしまう。改めて自分たちの町や学校の魅力を探し始めるが、そこで見つけたのは魅力は自分たちで作り出すものというメッセージで、それがラブライブサンシャインというアニメ自体でもあるのだろうけども、本当にこのアニメが町の魅力を演出できているかは視聴者として疑問であるし、むしろμ’sを目指してμ’sになれなかった数多のご当地スクールアイドルの中の一つのケースとして小ぢんまりと終わってしまうことが示唆されていたようにすら思う。ただ、結局地方のご当地アイドルごときじゃ東京さんにはかないませんでしたわで終わらせたら俺はこのアニメを評価する。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第5話「ヨハネ堕天」 (アニメ)

                 
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スクールアイドルとしての活動を始めたものの、なかなかランキングが上がらず、何かもっと目立つようなことをして人気を集めなければいけないのかも、と悩む千歌たち。
そんな中、入学初日以来学校に来ていなかった1年生の津島善子が学校に姿を見せる。
幼馴染の花丸から、自己紹介の時の自分の醜態を誰も気にしていないと教えられた善子。
普通の高校生になるラストチャンスだと意気込み、花丸に、自分が“堕天使ヨハネ”にならないよう監視してほしいとお願いするが――。

堕天使ヨハネ降臨。私は堕天使だと自称していた痛い女の子は普通の女の子でいることがいやだという普通の女の子でスクールアイドルを目指す主人公たちと何ら変わりがないからOKとアクアに加入することになる。自分の痛さを自覚して周囲とのズレに悩むところはちょっとユニークで面白かったけど、スクールアイドルをやること自体にも痛さを演出して視聴者と共にもっと考えさせるプロットにしても良かったんじゃないだろうか。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第4話「ふたりのキモチ」 (アニメ)

                 
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やっとの思いで正式な部としての活動を認められた千歌たち。
部室もゲットして心機一転、1年生の黒澤ルビィと国木田花丸の2人を、改めてスクールアイドル部へとスカウトする。
ルビィは、スクールアイドルへの強い憧れと興味を抱きつつも、スクールアイドルを嫌う姉、ダイヤのことを想い、踏み出せずにいた。
そんなルビィといつも一緒にいた花丸は、ルビィに自分の本当の気持ちに気付いてもらうため、思い切った行動に出る――。

1年生のルビィと花丸ちゃんが加入する。加入までの過程も含めて大体μ’sと同じストーリーをやはりなぞっていて、でもμ’sの頃にあった毒やキレといったものがなく、いまいち面白みにかける。μ’sなら1年でいえば真姫、2年でいえば海未、3年でいえばにこといったように各学年一人ずつツッコミ役や毒吐き役がいたのに対すると今作ではキャラクターが丸くなりすぎているのではないかと思う。今後、加入するであろうルビィの姉ちゃんである生徒会長がその役を一手に引き受けそうだが……。

そのルビィの回想の中にμ’sが存在していたのは少なくとも数年前であったのではないかと思われる表現があったのが気になる。作品自体がそうであるからか、視聴者までμ’sのことばかりに想いを馳せるようになってしまう。これをうまく利用して後のエピソードではドラマチックな展開に繋げて欲しいところ。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第3話「ファーストステップ」 (アニメ)

                 
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作曲ができるメンバーも加入し、いよいよ本格的な活動に乗り出そうとする3人の前に、学院の新理事長である小原鞠莉が襲来する。
3人を応援しに来たという鞠莉が提示した、人数が足りないスクールアイドル部を部として承認する条件――それは、デビューライブで学院の講堂を満員にすること。
学院の生徒を全員集めても達成できない厳しい条件に、思いつく限りのあらゆる手段を尽くして挑む3人。
がむしゃらに走り始めた3人のデビューライブの行方は果たして――。

今回もμ’sのストーリーをなぞったものになっており、体育館でのファーストライブはやっぱりガラガラの寂しいものに、と思わせておいて、呼びこみの成果や周囲の登場人物の協力などもあってまさかの満員御礼状態となる。これは田舎と都会の人の暖かさの違いや、スクールアイドルが巷に溢れていて希少性がなく刺激に満ちた都会とスクールアイドルどころか娯楽自体が少ない田舎の差などを表現しているようであった。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第2話「転校生をつかまえろ!」 (アニメ)

                 
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音ノ木坂学院からの転校生・桜内梨子をスクールアイドルに誘うも、すげなく断られてしまった千歌。スクールアイドル部に正式入部した曜とともに、ダンスの練習や衣装のアイデア出しなど、スクールアイドルになるための準備を着々と進めつつ、あきらめずに何度も梨子へのスカウトを繰り返す。
そんなある日、梨子の口から内浦へと転校してきた理由が語られる。
梨子が抱える悩みを知った千歌は、ある提案をするのだった――。

なんとしてもスクールアイドルをやりたい千歌はめげずに勧誘を続ける。そして、徐々にではあるが、その情熱に周囲が様々な格好で惹きつけられていく。

歌詞を考える過程で恋愛経験を問われて「ない」と答えるやりとりなどは、デジャブ。ラブライブで作詞担当だった海未が答えた時と全く同じやりとりなのはそれだけアイドルにとって恋愛経験がないとアピールすることは重要ということなのだろうか。あるいは、μ’sを神格化して、その幻影を追いかける少女たちの物語となっている今作をあえて自嘲的に表現してみせたのかもしれない。
                 
        

ラブライブ!サンシャイン!! 第1話「輝きたい!!」 (アニメ)

                 
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静岡県沼津市の海辺の町、内浦にある「私立浦の星女学院」。
そこに通う2年生の高海千歌は、クラスメイトの渡辺 曜と訪れた東京の地で、スクールアイドル「μ’s」の存在を知り、衝撃を受ける。
私も輝きたい――そう強く感じた千歌は、早速スクールアイドル部の設立を目指して部員集めをスタートする。部員集めも上手くいかず、生徒会長の黒澤ダイヤにも反対されるなど、前途多難な中、悩む千歌の前に突然の奇跡が訪れる――。

キャラを一新させたラブライブの新シリーズ。μ’sに憧れる主人公がスクールアイドルを目指し、まずはスクールアイドル部を立ち上げようと奔走する。

前のシリーズでは閉校の危機に陥った学校を救うためという名目があったので、今回のテーマは舞台が田舎であるし、地域振興あたりだろうかと思っていたら主人公がスクールアイドルを目指す動機が純粋な憧れと、何より普通の女の子のまま高校生活を終えることが嫌だったからとなっている。面白いなと感じたのは、普通の女の子でい続けることが嫌でスクールアイドルを目指すのに、スクールアイドルの魅力の一つがアイドルといっても割と普通の女の子であると表現されているところで、このへんの微妙なニュアンスの違いなどをどう解釈するかでラブライブやスクールアイドルというファンタジーでありストーリーといったものへの評価も変わってくるのかもしれないと思わされた。とはいえ、この動機ではアイドルにとって重要なストーリー性がやや弱いのではないかという気はする。

話のノリ自体はキャラを変えただけで前シリーズをほぼ踏襲したものになっていたが、キャラを変えただけでも作品の雰囲気が違和感を覚えるぐらい違うものになっていたのは趣があった。まだ登場人物の紹介がメインの第一話の段階で話がごちゃごちゃしていたので、これからの展開に期待してみたい。

ただ、前のシリーズに比べるとキャラ付けとそこから来るキャラクター同士の掛け合いにエッジが効いておらず、中二病をこじらせたようなキャラも狙いすぎていて滑っているような感じではあった。
                 
        

ラブライブ!The School Idol Movie (映画)

                 
ラブライブ! The School Idol Movie (特装限定版) [Blu-ray]ラブライブ! The School Idol Movie (特装限定版) [Blu-ray]
人気アニメ「ラブライブ!」シリーズの劇場版。3年生の卒業をもって活動終了と決めていたμ'sの下に、ひとつの知らせが舞い込み、新たなライブをすることに。限られた時間の中で、μ'sが見つけた最高に楽しいライブとは…。

2015年の日本のアニメ映画。

TVアニメ『ラブライブ』の劇場版。
アニメ2期のラストでμ'sは3年生が卒業したら活動終了と決められていたが、アニメ本編(卒業式)の後という時間軸で作られた本作では、ドーム大会の実現に協力して欲しいという要請を受けて再びμ'sが動き出す。テレビドラマの映画化のようにとりあえず海外にでも行かせておけという展開には辟易させられたものの、全編に亘ってラブライブのファンでありμ'sのファンである鑑賞者に対して、アンコールには応えたけれどやっぱりμ'sはこれで終わりですという製作側のメッセージが発せられており、どこまでも製作サイドとラブライバーとの対話で成り立っている作品なんだと思わせられたところはまさに「みんなでかなえた物語」として締めくくられていた。

μ'sとμ'sを構成するそれぞれのキャラクターについてはツボをつこうとしつつも特にフィーチャーしているわけではなく、センチメンタリズムを漂わせた空気を含め製作者側からの意図がμ'sを飛び越えて前面に出てしまっているせいで、鑑賞者にとっては却って没入感を阻害されてしまっているのだが、テレビシリーズの終わりにあった余韻を出来る限りそのまま膨らませることでけじめをつけられており、ターゲットであるラブライバーに感謝と共に気持ちの整理をつけてもらいたいというキャストとスタッフの想いが伝わってくるのだ。

はっきりいって自分としてはあまり面白くなかったのだけど、テレビシリーズを全話視聴して制作サイドとファンの気持ちがわかるような気がする立場の人間としては悪く言うこともできない。なんともモヤモヤさせられた作品だったが、そこがまた他の人にとっては良さとして受け入れられているのかもしれない。
                 
        

ラブライブ2期 第13話「叶え!みんなの夢----」 (アニメ)

                 
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今日は卒業式。やっと送辞を作り終えた穂乃果は、意気揚々と学校へ向かう。
校門前で出会った凛たちとやってきた部室には、トロフィーと旗が。
そう、μ'sは見事に優勝を果たしたのだ。卒業式の準備も終わり、ついに本番。
穂乃果は、こういうのは苦手だからと、真姫の伴奏で歌を歌い始める。
それはいつしか全校生徒による大合唱になっていた。
そうして卒業式を終え、9人は最後に一緒に校舎を見て回ることになり――。

とうとうラブライブ2期も最終回。ラブライブ本大会で見事優勝したμ'sは今度は卒業式で先輩達を送り出すために音乃木坂学院の生徒として最高のパフォーマンスを披露する。視聴者を意識しつつ描写された今までの思い出の反芻は、別れに対する名残惜しさとして伝わり、こちらからもそのように感情移入できる最終回らしい最終回だった。

学校の卒業式でまでμ'sが中心で、他の生徒を巻き込んであくまで全てがμ'sのためにある学校生活という構図には若干の違和感はあったものの、せめて夢の世界の話では自分たちが本当の主人公としてどこまでも楽しい学校生活をというメッセージとμ'sの前向きな姿勢が重なった明るくていい作品だった。アイドルとしてのパフォーマンスを競う大会に出場する話ではあったが、バトル物にありがちな他者との比較で話に起伏をもたらすのではなく、絶対的な視点でμ'sの魅力だけを伝えることにこだわった作りは面白かった。

これでラブライブは終わり、と思いきや、なんとまだ続くらしい。そういう終わり方であった。
                 
        

ラブライブ2期 第12話「ラストライブ」 (アニメ)

                 
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ラブライブ!が終わったらμ'sはおしまいにする。全員でそう決め、本大会前日を迎えたメンバーたち。
いつもと同じように屋上に集まり、和やかな雰囲気のうちに練習を終えるが、こうして9人で練習するのが最後だと思うとなかなか家路につけず、結局穂乃果の提案で最後の夜を学校で一緒に過ごすことに。
合宿の時のような雰囲気にはしゃぎながらも、決意を新たに眠りにつく9人。
そして翌朝、遂に本大会当日がやってきた――!

ラブライブ本大会、その前夜と当日の様子が描かれている。前夜編では9人で練習するのがこれで最後だと思うと名残惜しさから離れることができないメンバー達がそのまま学校にお泊りしてしまうというエピソードになっており、μ'sの絆の強さと学校への思い入れの深さがまとめ的に演出されていた。クライマックスとしての熱く燃える展開などはなかったものの、予選の時にあった不自然なこじつけの展開もなく、終始丁寧にそしてたおやかに作られていたと思う。
                 
        

ラブライブ2期 第11話「私たちが決めたこと」 (アニメ)

                 
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雪穂と亜里沙が無事に音ノ木坂学院に合格したことで、μ’sの今後について話し合うことになった9人。
誰かがいなくなっても名前を変えずに続けるのがアイドルだというにこと、この9人じゃないとμ’sと言えないという花陽。
結論を出せずにいるμ’sの面々だったが、残るメンバーが決めるべきだという絵里の言葉を受け、6人で答えを出すことに。
それぞれにμ’sのこれからを考え、眠れぬ夜を過ごすメンバーたちだったが――。

穂乃果の妹と絵里の妹が音乃木坂学院に合格。二人ともスクールアイドルとμ'sに興味を示しており、もうすぐ絵里達3年生が卒業して抜けるμ'sは新メンバーを加えて新しいμ'sとしてやっていくのかどうかという話が出てくる。これに対して、今の9人じゃないとμ'sではないという意見が出され、穂乃果達はμ'sの今後について悩むことになる。

結局、悩みぬいた末に今の9人じゃないとμ'sではないので、3年生が抜けたらμ'sはおしまいにするという結論を出すのだが、このへんは今までのエピソードの内容と構成を考えても頷けるこだわりであった。第二期スタートの時点で視聴者からの人気が集めやすく、ストーリーに刺激を与えることが出来る雪穂と亜里沙の妹コンビを新加入キャラという目玉にするプランもあったのだろうが、あえてμ'sに加入させず、マンネリを覚悟して第二期をあくまで9人のμ'sの物語として紡ぐことを貫いたその制作サイドのポリシーが強くアピールされていた。何もそこまで露骨にアピールしなくても、とも思ったが、これには今ひとつパッとしないラブライブ第二期の内容への弁解、あるいは視聴者への謝罪や同情を誘う意味も含まれているのかもしれない。
                 
        

ラブライブ2期 第10話「μ's」 (アニメ)

                 
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新年を迎え、初詣にやってきた穂乃果たちは、偶然A-RISEのメンバーと出会い、本大会への激励の言葉をかけられる。そう、東京地区の最終予選は見事μ’sが制したのだ。その本大会に出場するチームは、チーム紹介ページにキャッチフレーズを載せることができるという。μ’sを一言で言い表す言葉がないか思案する穂乃果たちだが、なかなかいい案が出てこない。
そんな彼女のもとに、突然A-RISEのリーダーのツバサが現れて――。

ほぼ全カットの模様でお送りしたラブライブ最終予選はμ'sが制して本大会への出場を決めました。

結局、期待させておいてA-RISEがほとんどストーリーに絡んでこなかったのは残念だったが、あくまでも作品としてはμ'sを映す時間に費やすというコンセプトなのだろう。A-RISEとμ'sの勝敗を分けた差を前回露骨に表現したμ'sが視聴者を含めたみんなで作る(叶える)一つの大きな物語だからということにしているが、ちょっとあざとさを感じたし、力技が過ぎるか。結果的にユニットの背景にあるストーリー性の有無、あるいはその大小だけで全てが決まるというちゃぶ台をひっくり返したような世界観にしてしまい、コミュニケーションが苦手で不器用なでも普通の女の子達の集まりであるμ'sのメンバーを嘘っぽく演出してしまう淀みが生まれたし、今までμ'sがやってきたこととラブライブ最終予選のステージを制したことの余韻がほとんどなくなっているのが口惜しい。
                 
        

ラブライブ2期 第9話「心のメロディ」 (アニメ)

                 
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最終予選の当日、学校説明会で生徒会からの挨拶をしてから会場へ向かおうとしていた穂乃果たち2年生だったが、雪の影響で交通機関が麻痺し、移動手段を失ってしまう。
とにかく会場へ向かおうと3人は雪の中を歩きだすが――。
その頃、先に会場に到着したメンバーは、ステージの大きさに圧倒されていた。
さらにA-RISEからは勝利宣言され、不安を募らせる6人。
果たして穂乃果たちは間に合うのか?そして最終予選の行方は――!?

いよいよラブライブ最終予選。しかしその日、穂乃果たちは生徒会役員として学校説明会で挨拶をすることになっていた。なんとか生徒会の務めを果たす穂乃果達だったが、雪の影響で移動手段を失ってしまう。このままラブライブ最終予選に間に合わず、μ'sは終わってしまうのか。とにかく会場へと走り出すものの、ますます勢いを強める降雪にとうとう途方に暮れる穂乃果たちの目に飛び込んできたのは音ノ木坂学院の全校生徒が穂乃果たちのために体を張った懸命な除雪作業で道を作る姿だった。

そんなことするなら生徒会の仕事は代わりにやってもらうとかして他のメンバーと一緒に最終予選の会場に直行すればええやんとツッコんでしまうのは野暮なのだろう。ただ、結果的に悪天候の中での雪かきというかなりきつい作業をμ'sへの応援と比喩的に重ねて全校生徒にボランティアとして強いるというちぐはぐなことをやっておいて、それをすごく感動的なストーリーとして演出することになんの臆面もエクスキューズもないことには驚いた。

ラブライブって体育会系のすごく熱い物語なのではあるが、さすがに今回の茶番はあまりに生々しすぎて皮肉にしかなっておらず、またスクールアイドルが如何に碌でもないものかというアピールにしかなっていないのではないか。制作スタッフが穂乃果たちを生徒会役員にした理由が今回のためにあったとしたらがっかりだし、名も無きモブ生徒達の恩返しやファンとの具体的な共同作業という意味がこめられていたとしても、今回μ'sが音乃木坂学院のためにあるのではなく、音乃木坂学院がμ'sのためにあるという決定的に悪い筋を打ってしまったようにしか自分には思えなかった。
                 
        

ラブライブ2期 第8話「私の望み」 (アニメ)

                 
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最終予選で歌う曲を決めようとするが、なかなか意見がまとまらないμ’s。
そんなとき、希がラブソングの作曲を提案する。
メンバーたちは慣れないジャンルに動揺するが、意外にも絵里はそれを支持していた。
しかし、試しにラブソングに役立ちそうな場面をシミュレーションしてみたものの、
いまいちピンとこない。やはり無理をしないほうがという一同に対し、絵里はもう少し考えてみようと提案し、結局結論は持ち越しに。そんな絵里に真姫は疑問を抱くが――。

ラブライブ最終予選用に新曲としてラブソングを作ることが希から提案されるが、メンバーそれぞれが慣れないジャンルであることに動揺してしまい、無理をするのはやめようとラブソングを諦めることになる。しかし、希の提案にはμ's全員で曲を作りたいという強い想いがこめられていることを知った真姫は絵里と共にもう一度ラブソングを作ろうとμ'sのメンバーを奮い立たせる。

いつにも増して粗っぽさが目立つ筋ではあったけど、今までなかった希というキャラクターへの掘り下げと同時に最終予選を勝ち抜くための重要な伏線的展開が第1期における絵里のエピソードと似たような演出で繰り広げられているのが面白かった。

それにしても希、人懐っこそうでいて、どこか内輪にしか通用しないコミュニケーションの取り方をするなとは感じていたが、やはり人付き合いに対してコンプレックスを抱えているという設定だったのか。ていうか、μ'sのメンバーそんなのばっかりではあるな……。そういうメンバーが集まったグループが様々な人々に幅広く支持されるようにアピールしていくというのは、現実のアイドルと逆で夢があってなかなか良いものだと思う。現実のアイドルは逆で、スクールカーストの上位にいたようなのが無理にウブな感じを作ろうとするし、それぐらいじゃないと異性に媚びたアイドルは演じられないというリアリティがどうしても夢の時間と空間に同居してしまうから。このアニメ自体もちょっと狙い過ぎなところはあるけれど……。
                 
    
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