俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第16話「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」 (アニメ)

                 
oreimo1601.jpg oreimo1602.jpg oreimo1603.jpg
春の朝、桜の咲く通学路を歩く京介は感慨深く卒業式へと向かう。学校でいつもの友人たちと会話を交わし、寂しさを感じながらも学校をあとにした京介を、桐乃は校門まで迎えに来ていた。桐乃といっしょに家路につく京介だったが、そんな二人の前にある人物が待ち構えていた。

とうとう最終話。卒業式を迎えた京介に最後の試練が待ち構えていた。それは麻奈実の存在で、今まで桐乃と麻奈実以外の全てのヒロインに告白され、その度に振ってきた京介に、麻奈実が挑戦をする。麻奈実は桐乃と殴り合いの喧嘩を繰り広げ、京介の目を覚ますために二人が「兄妹」であることを熱心に説く。桐乃と喧嘩しているようで、あくまでも麻奈実が見ているのは京介であり、普段の地味なキャラから一変、剥き出しの欲望をエネルギーにして闘争心に火を点けているその執着ぶりに今までの誰よりも麻奈実が本当に京介のことを想っていて、桐乃に負けないぐらい不器用であったのが伝わってきた。
桐乃さえいなければ京介はモテない平凡な男のままでずっと幼なじみの自分のそばにいてくれたはずという麻奈実の確信は過去に視聴者に対して伝えられてきたメッセージと重なるだけに、麻奈実にとっての心が乱れるほどの悔しさがあまりにも痛々しいものとして演出がなされたシーンになっている。この麻奈実の姿というのはもうひとつの違うルート、京介が麻奈実と結ばれる平凡なルートを辿っていた時の桐乃の姿であったともいえるのかもしれない。

結局、京介は桐乃を選ぶわけだが、二次元の世界に傾倒する二人であってもやはり実際に生きているのは現実世界、血のつながりは無視できない要素であるらしく、前もって卒業を迎えたら恋人の関係を解消して普通の兄妹に戻る約束をしていたらしい。二人は最後に教会で結婚式を挙げ、その後、普通の兄妹に戻る。もっとも、そのあたりは大人の事情を考慮したような展開のさせ方になっていて、二人の関係には含みを持たせたまま幕を閉じる。

そう予想できてはいたけど、それを本当にやってしまうところにこのシリーズの無茶に挑戦する勇気が、それをやってしまうことにより生み出される野暮ったさも含めて「らしさ」を最後まで感じさせてくれて良かったと思う。

一番立っているはずの桐乃のキャラが他のヒロインに比べると埋没しがちで、京介と共に視聴者である我々も他のキャラクターに心が移ってしまうような仕掛けばかりのラブコメのお約束のようだったが、そこに桐乃のギャップと不器用さを演出し、それをうまく「オタク」という属性の型に流し込むことで魅力的な「素顔」として表現しており、オタクであることをどこまでも肯定し、オタクへの肯定と人を好きになる感情の強引な結びつけをメタとベタを混ぜて描写しきっていたのは見事だった。

どうせここまでやるなら、個人的には京介が「普通の夫婦」となる相手は誰なのかまで明かして欲しかった気もするが……。そこは我々の想像に任せることで、消えていった桐乃以外のヒロインが再び輝きを取り戻す機会と、そして視聴者である「オタク」への制作サイドからの最後の救いになっているのだろう。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第15話「俺の妹がこんなに可愛い」 (アニメ)

                 
oreimo1501.jpg oreimo1502.jpg oreimo1503.jpg
クリスマスイブの夜、多くの通行人、黒猫、沙織たちの前で京介は桐乃に思いの丈を伝えた。その後、ビジネスホテルの部屋に戻った二人は今後の関係について相談を始めることに。今度は桐乃から京介への人生相談としてではなく、二人の人生相談として…。

桐乃は京介による「結婚してくれ」という告白を受け入れる。付き合い始めた二人は、しかし本当の兄妹では結婚できないのではないかという現実の壁にぶつかることになる。今まで散々作品内においてこの世界の「現実」はフィクションであることをメタ情報として発信していたが、その上で尚、現実の関係として二人がどうするかを真剣に悩ませていたのが面白かった。

京介の告白を桐乃が受け入れた瞬間に作品自体が幕を閉じても良いところだろうが、あえて作りこんだ設定を披露し続ける様は、かなり蛇足で野暮な感じがしつつも、この「無駄」を大切にするところがオタクによるオタクのための作品という感じで、俺妹らしさがあったと思う。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第14話「俺が彼女に告白なんてするわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo1401.jpg oreimo1402.jpg oreimo1403.jpg
クリスマス直前のある日、京介は思い立ったように家から出た。雪の舞う夕暮れの街を歩く京介は、黒猫と二人で過ごした楽しい日々を思い出していた。そして、京介は黒猫に伝えなくてはならないことを胸に走り出した。そして黒猫の社宅の前で、彼女と遭遇する。

京介は黒猫との関係にケリをつけ、桐乃に告白をする。黒猫にとっては辛い現実ではあったが、この世界における現実というのは、桐乃が望んだエロゲーの内容を具現化するという涼宮ハルヒのようなことになっており、京介が皆に好かれる存在であることも桐乃がそう望んだ結果で、その上で桐乃に京介が告白してくることが重要だったんだろう。
京介と桐乃の二人以外はもはや二人をサポートする役割しか与えられておらず、引き立て役に落とし込まれることで急激に存在が霞みつつあったのが気になり、京介と桐乃以外は脇役であることを強く意識させられた回だった。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第13話「妹が兄に恋なんてするわけない」 (アニメ)

                 
oreimo1301.jpg oreimo1302.jpg oreimo1303.jpg
さかのぼること8年前。京介が家に帰ってくると、桐乃が泣きながら走ってくる。桐乃が壊れた人形を両手で差し出すと、京介は自信満々に笑いかけ、その人形を修理し始める。心配そうに見つめる桐乃だったが、いとも簡単に直してしまう。そんな京介を当時の桐乃は憧れていた…。

桐乃視点で兄への想いが語られる。今までの京介は平凡なキャラとして設定されつつも、コミュニケーション能力に非常に優れたナイスガイという矛盾を孕んだ萌えアニメ然とした型にはまったタイプであったが、実は昔の京介は、現在の桐乃がどんなことでもこなせる「優等生」であったように、何でも出来て優しい桐乃の憧れの兄だったというメタ視点を含んだ筋が明かされる。憧れの存在から徐々に「平凡」に変わっていく兄を受け入れられない桐乃は兄に追いつき、追い越すために現在のように変わる。

桐乃と麻奈実の関係についても触れられる。前回で麻奈実のおっとりとした柔らかい物腰の中に隠された刺々しさを伏線的に感じ取れるようになっていたが、麻奈実は幼い桐乃に本当の京介は桐乃が勝手に考えているような憧れの存在ではないと言明し、桐乃が兄に対して抱いている感情に対しても気持ち悪いと突き放した過去があった。そのことを桐乃は根に持っているのだろう。桐乃に対する麻奈実の態度は世間からのオタクに対する見方とも重なっていた。

それから時が経ち、かつて自分が抱いていた「兄」という理想の存在を桐乃は自らで体現していた。その一方で、妹もののエロゲーとも出会い、その世界にはまりゆく。それは当初は現実逃避であったが、やがて桐乃が理想とするそのエロゲーの世界が現実(といってもその世界もまたフィクションであることがメタ情報として頻繁にアナウンスされているわけだが)に構築されていくのがオタク向けのファンタジーとして愉快であったし、これが女で妹の視点でやり遂げたというところでこの作品は技ありだろう。今までのシナリオをうまく回収しきってまとめているのも見事だった。

ライトノベル調で萌えアニメテイストのお約束のノリではあったが、期待を裏切らない範疇に収められた期待の裏切り方がとても優しくてセンスの良さを感じさせてくれた。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第12話「マジ天使すぎるあやせたんが一人暮らしの俺んちに降臨するわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo1201.jpg oreimo1202.jpg oreimo1203.jpg
麻奈実の提案で、京介の一人暮らしのアパートにみんなを呼んで引っ越しパーティーを開催することになった。パーティー当日、京介宅に次々といつもの友人たちが集まってくる。そんな中、京介から呼ばれた桐乃も到着したのだが、当然麻奈実と鉢合わせになって…。

京介のアパートに女達が皆集まって引っ越しパーティを催すことになる。麻奈実と桐乃が今でも険悪な関係であることが表現されるが、そこらへんにはあまり突っ込んだ描写はなく、前回のノリでハーレムアニメのような皆が京介を巡って争うちょっとしたラブコメテイストの修羅場を演出していたのが前半パート。麻奈実は桐乃と京介の想いと関係に気づいており、二人を応援した上で、京介の近くにいられるように桐乃と仲良くしたいという痛々しさを含むけなげな想いが伝わってくるようだった。逆に言えば、麻奈実が見ているは結局は京介であるともいえ、そのあたりの腹の中を想像するとちょっと怖さがあるのが麻奈実というキャラの魅力だと思う。

後半パートでは桐乃から京介の世話をしてもらうように頼まれたあやせが京介と擬似夫婦のような共同生活を送る。京介のために家事をこなすあやせの姿は”マジ天使すぎる”といったところ。最後にはあやせから好きであると告白される京介。こんなベタベタなラブコメ展開がもう一つ大詰めに待っていたとは。
いろいろな女性に言い寄られていく中で京介が桐乃への想いに気づいていくという特別な描写があったわけではないが、京介は他に好きな女(桐乃)がいるからとあやせを振る。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第11話「一人暮らしの兄貴の部屋に妹たちが押しかけるわけがない」 (アニメ)

                 
oeimo1101.jpg oreimo1102.jpg oreimo1103.jpg
家族会議を開催する高坂家。最近あまりにも仲がよすぎる京介と桐乃の関係について母・佳乃は二人に疑いの目を向ける。必死にその場を取り繕おうとする京介と桐乃だったが、父・大介は京介に次の模試でA判定を取るまで一人暮らしをして勉強に集中するよう命じる。

京介と桐乃があまりにも仲が良いのを不審に思った母。父はそんな母の思いを汲み取り、受験生である京介には桐乃と一旦距離をとって勉強に専念してもらうために一人暮らしをするように命令をする。

一人暮らしをし始めた京介のところに前半パートでは加奈子が訪れ、後半パートではあやせと黒猫が訪ねてくる。どちらもかなりコメディ色が強く、俺妹らしいノリの良いコミカルなやりとりが楽しかった。後半パートではあやせと黒猫が京介を巡って修羅場を演出している。もう物語も佳境に入っているはずなのに相変わらずのその場しのぎの何でもありな無茶苦茶さがなんとなくサマになっていて引き込まれてしまうところに、俺妹シリーズの空気感を堪能できた回だった。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第10話「俺の妹がウエディングドレスを着るわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo1001.jpg oreimo1002.jpg oreimo1003.jpg
京介と黒猫が付き合っていたことを知ったあやせは自分の部屋に京介を呼び、そのことを問い詰めていた。そこからしばらく経ったある日、あやせに麻奈実から連絡があり、京介たちが別れたことを知らされる。自分のせいだと思い込んだあやせは、京介に電話をかけ…。

黒猫と別れた京介だったが、あやせにセクハラをし桐乃とオタクライフを堪能するいつもの時間が戻ってきた。というのをかなり既視感溢れる構成で表現した回になっている。京介の周囲の人物たちによる不器用な励ましのようでもあったのと、桐乃がウェディングドレスを着て京介に手を取られるシーンが近い将来を暗示しているようだったのは面白かった。
ただ、やはりちょっと展開のさせ方が強引で粗っぽく、各々のシーンはそれなりに面白いのにそれらを繋いで物語にした時の面白さがいまいちなのがこのシリーズの惜しいところだと思ってしまう。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第9話「俺の妹がこんなに可愛いわけがない!」 (アニメ)

                 
oreimo0901.jpg oreimo0902.jpg oreimo0903.jpg
花火大会の後から黒猫と連絡が取れなくなった京介。黒猫から見せられたノートの文字が気になって仕方がない中、学校に行くと、黒猫が京介に何も言わずに転校していた事を知ることとなる。事実を受け止められず、うなだれる京介は、その夜、桐乃に人生相談を持ちかける…。

黒猫、京介と別れる。桐乃の京介に対する想いと京介の桐乃に対する想い、黒猫は複雑な想いを抱え合う二人と自分との立ち位置に悩みながらもこの世界の理に従い、京介と桐乃の想いを引き合わせるための影としての役割を受け入れる。
黒猫というキャラクターの扱いがここに来て少しぞんざいで勿体なさを感じたが、黒猫のオタクらしい想像力の豊かさと京介と桐乃の想いについて既に分かりきっている視聴者の視点を重ねあわせながら、それでも黒猫の京介への後ろ髪を引かれる想いで揺れ動いていくところにズレを演出させて身を引かせるという手法は作為的なモヤモヤ感があって巧かったと思う。エピソード自体は粗が目立ったが、行間のある回だった。

それにしても、付き合って3話目でもう別れるとは……。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第8話「俺が後輩とひと夏の思い出を作るわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo0801.jpg oreimo0802.jpg oreimo0803.jpg
黒猫と付き合う事になった京介は浮かれていた。またそれは黒猫も同じであった。慣れないデートに戸惑いながらも、付き合っている雰囲気を楽しむ二人。デートの途中で黒猫はおもむろに1冊のノートを取り出す。そのノートに書いてあった事とは…。

京介、黒猫とラブラブになる。京介を信頼してどんどん素直になっていく黒猫がかわいい。黒猫の妹達もかわいい。これからはタイトルを『黒猫の妹がこんなに可愛いわけがない』に変えよう。それぐらいラブラブしていて一見うまくいっている二人だが、黒猫のノートには京介と別れることが書かれていた……。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第7話「俺が後輩と恋人同士になるわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo0701.jpg oreimo0702.jpg oreimo0703_20130803193754c50.jpg
黒猫の告白に答えを出せない京介は、考えさせてほしいと一日の猶予をもらう。桐乃や麻奈実に後押しされながら、自分の気持ちを確かめるように、1日を過ごす事に。いつものメンバーで集まったコミケの打ち上げの帰り道、黒猫を前にして京介が出した答えとは…。

京介が自分の中の桐乃への想いに気づき始める、と思いきや、黒猫からの私と付き合ってほしいという告白で完全に京介と黒猫の二人のラブラブワールドへ。このタイミングでの告白を考えるに、黒猫はもう完全なかませ犬のようなポジションだと思っていたから、京介は絶対に告白を断ると予想したが、まさかのお付き合い開始。

二人は恋人同士となり、初々しい交際を見せる。二人のやり取りは観ているこちらがにやけてしまうほど照れくささがうまく描けていたと思うし、気持ちに素直な黒猫も女の子らしさのある魅力に溢れていてとても可愛かった。一方で、それまでの回を考えると二人の交際を簡単に応援してしまう周囲の反応などがとってつけた作り物のようにも映り、描き込みの弱さと場面展開の粗さから、あからさまな今後への伏線としてのご都合主義的な交際として少し冷めた見方もしてしまった。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第6話「俺の妹が家に彼氏をつれてくるわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo0601.jpg oreimo0602.jpg oreimo0603.jpg
コミケで偶然遭遇した青年・御鏡は、ファッションモデル兼デザイナーで桐乃の知り合いだった。親しげに、オタク話を楽しそうに話す二人を見ているうちに、桐乃と御鏡の関係について京介は思いをめぐらせる。そんな京介に桐乃の口から衝撃の事実が告げられる。

京介が色んな女といちゃいちゃしていることに嫉妬した桐乃が仕返しに京介に嫉妬させようと彼氏(役)を作って振り回すことで京介の中の桐乃への想いを強引に引っ張りだそうとする回。

今までの京介のポジションはオタクに付き合う格好でオタクライフを楽しみ、感情も相手に呼応する形でしか盛り上がらないスカしたズルさがあったが、今回のエピソードでは京介(主人公)がどうしたいか主体的に考えて動いていく必要性が説かれていた。このへんは桐乃による京介だけイチャイチャして私は彼氏を作ったらダメなのはおかしいという問いかけも含め、ハーレムアニメにありがちな受け身な主人公に自然に女性が集まってきて彼女たちを独占するシチュエーションをメタネタとして消費していた。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第5話「俺が妹の彼氏なわけがないし、俺の妹に彼氏がいるわけがない」 (アニメ)

                 
oiremo0501.jpg oreimo0502.jpg oreimo0503.jpg
桐乃から彼氏になってほしいという告白をされ戸惑う京介。しかしそれには理由があった。理由を聞いた京介は桐乃の彼氏として、街中をデートすることになったのだが、デートの最中、その二人の姿を麻奈実たちに目撃されてしまう。

私の彼氏になってよ。桐乃が京介に告白!? というのが前回のラストだった。実は事務所から専属モデルとしてヨーロッパに渡らないかと云われているらしく、それを断るために京介に恋人役を頼みたい。ということを明かされるのが今回。「恋人」として二人がデートするところを麻奈実や黒猫などのヒロインに見せることで、今後の展開への伏線を敷いていた。

後半パートでは、京介と桐乃の関係を目の当たりにすることで、京介への想いを黒猫がより強く意識し、サークル参加したコミケイベントでオタネタを混ぜた友情描写を敷きながらも、はっきりと黒猫から京介への特別な感情を桐乃に対して匂わせることで桐乃に嫉妬のような複雑な感情を表情に浮かばせて複雑なラブコメ模様を綴っていた。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第4話「俺の妹のライバルが来日するわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo0401.jpg oreimo0402.jpg oreimo0403.jpg
学校から帰宅した京介が家のドアを開けると、玄関に風呂上がりの全裸の少女が立っていた。動揺する京介だったが、彼女は桐乃の留学していた時のルームメイトで高坂家にホームステイをしにきたリアという少女だった。無邪気にふるまうリアは二人に日本観光に連れて行ってほしいと提案する。

アメリカから桐乃が留学していた時のルームメイトでライバルだったリアがやってくる。短距離走の天才であるリアはアメリカで桐乃に一度だけ負けたことがあるらしく、そのリベンジを果たすために日本に来たとこのこと。
天真爛漫で奔放なリアというキャラを利用して今回はパンチラとかヌードのようなサービスシーンが目立つ回だった。

見どころは、桐乃のパンチラ(縞パン)とリアが秋葉原で自分そっくりのキャラが登場するエロ同人誌を無邪気に開くとその(過激な)内容に涙ぐむところだろうか。この作品は後者のようなオタクにあまり理解のない人に自分達(オタク)の性的嗜好としての趣味にわざと巻き込むようにしてからかうようなシチュエーションが本当に好きなのだなあと感じる。
しかし、オタク趣味は隠れて嗜むものというマナーは所詮は建前で、本音として自分達の好きなもの、素晴らしいと感じたものは多くの人に好きになってもらいたいし、認めてほしいという強い思いがあったからこそ、ネットの世界ではその強引ともいえるほどの情熱によってフィールドを広げながら色々なオタクの形が共有されて発展してきたのではないかという現実をシビアに捉えて向き合っているともいえる。

ストーリーとしては、秋葉原を観光していたら何故か桐乃とリアがレースをすることになり、リアという天才に立ち向かうために京介と桐乃が力を合わせたレースを通すことで、兄妹の二人が距離を意識的にぐっと近づけ、いよいよ本格的に恋愛関係へ入っていくのかと思わせぶりな展開になっていた。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第3話「俺の友達が眼鏡を外すわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo0301.jpg oreimo0302.jpg oreimo0303.jpg
サプライズのために訪れた沙織のマンションの入り口で、沙織の部屋番号がわからないことに気づいた京介と、それを責める桐乃と黒猫。そんな3人の前に、お嬢様の気品漂う美少女が登場する。京介たちに気づいた途端、顔を覆い、しゃがみ込んでしまったその少女の声は、彼らのよく聞き覚えのあるものだった。

沙織に焦点を当てて掘り下げることで「沙織・バジーナ」というキャラのルーツを追った回になっている。

沙織がオタクになった経緯やオタ系サークルを主催するようになった動機、ぐるぐるメガネをかけてテンプレート的なアナクロニズム系オタクファッションをしている理由などが明らかになるのだが、どれも属性と記号に寄りかかったやりとりに終始しているという点では今までのエピソードの焼き直しの感じが否めず、新鮮味に欠けていたのが残念だった。

ただ、桐乃と反対にオタクである自分よりもそうでない自分を知られることに対して恥ずかしがる沙織の姿に、仮面としてのオタクの形があり、一見シリアスでありながらも皆とコミュニケーションをとるためにオタクになった沙織の姿は同性異性それぞれとうまくやっていくために始めるスノーボードやカラオケのような軟派な潤滑油としてのオタクの一面を強調しているようで可笑しみが感じられて面白かった。それはまさにオタクを仮面として利用した京介の視点から見た場合のオタク趣味を通すことで関係が進展した桐乃や黒猫との今までのエピソードにもうまく重ねられていたし、マンネリなストーリーの中でも沙織のキャラに奥行きを出すことで世界そのものが広がったように大袈裟に錯覚することができるところは本作的な魅力があって良かったと思う。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第2話「信じて送り出したお兄さんが携帯美少女ゲームにドハマリしてセクハラしてくるようになるわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo0201.jpg oreimo0202.jpg oreimo0203.jpg
桐乃の親友・新垣あやせは、携帯美少女ゲームにドハマリして、自分よりもゲームの少女に没頭する桐乃をなんとかしてほしいと、京介に相談を持ちかける。あやせのため、桐乃にゲームを控えるよう説得する京介だったが、その代わりにゲームを桐乃から借り受けることに。試しにゲームを始めた京介だったが…。

自分よりゲームを優先する桐乃をなんとかしてほしいとあやせから相談を持ちかけられた京介。どうやら桐乃はラブプラスをモチーフにしたラブタッチという携帯美少女ゲームにはまっているらしい。ていうか、もう桐乃は全然隠れオタクじゃないな。

あやせのために一肌脱ごうとする京介。しかし、桐乃から借りたラブタッチのキャラクターに話しかけているところを麻奈実に見られてしまい、あんたがゲームにハマってどうすんだという展開になっている。少し繋ぎ方が雑でしっくりこないところもあったが、今回のテーマは二次元に侵食されるリアルというもので、劇中作を用いて思考実験的にあやせをラブタッチのキャラクターになりきらせて二次元(フィクション)の魅力を越えさせようとしている。

最終的には二次元はあくまで二次元だから良いのであり、リアルが二次元の真似をすると「きもい」という結論に達しているのだが、この作品自体が二次元だということを考えると、うまくメタフィクションを使ってリアリティを際立たせようとしているとは思った。
また、あやせにゲームの美少女と同じ振る舞いを強制するシーンが意図的にセクハラとして描かれているが、これは昨今のサブカルチャーの影響が人々を空想の世界に誘って自由にするのではなくて、むしろ空想の世界をリアルに実現させようとして人々に何らかのロールプレイを強いているのではないかという問題点を投げかけており、考えさせられる内容でもあった。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第1話「俺の妹が再び帰ってくるわけがない」 (アニメ)

                 
oreore01.jpg oreore02.jpg oreore03.jpg
留学先のアメリカから、京介に連れ戻される形で帰国した桐乃は、再会に沸く新垣あやせをはじめとする友人たちに囲まれ、次第に日常を取り戻していく。対照的に、一年前の関係に戻ったかのように自分を無視し続ける桐乃の態度に釈然としない京介。そんな京介に対し、桐乃は…。

。をつけて俺妹第二期。桐乃が日本に帰ってきて、またドタバタな日常と「非日常」が戻ってくる。主人公の京介は相変わらず妹に冷たくされ、やれやれといった感じなのだけど、それが満更でもなさそうで、そんな桐乃だからいいという、兄妹の間でソフトSMをしているようなやりとりに本作らしさを見る。
ただ、やっぱりマンネリで、人生相談を開始して1周年の記念日を気にする桐乃の女の子らしさをエッセンスとして用いながらも、全体的に桐乃パートは既視感のある今までの焼き直しのような内容だった。第二期の1話として今までのおさらいをかなり意識した回であったということなのかもしれないが……。

一方、京介と黒猫の距離は更に近づき、京介も黒猫もお互いを異性としてはっきりと意識する色気づいた一面を見せるようになるなど、二人の関係の進展が表現されていたのが「桐乃と対照的」で面白かった。これも俺妹の魅力でしょうか。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第15話「俺の妹がこれで最終回なわけがない」 (アニメ)

                 
oreimo15.jpg
制作したゲームがネットで酷評され落ち込む瀬菜に対して、次こそは、誰もが面白いと思うゲームを作ろうと提案する黒猫。
新たな目標へ向け頑張り始めた黒猫を優しく見守る京介であったが、そんな京介の携帯に、2通のメールが届く。
1通は黒猫から、そしてもう1通は、アメリカにいる桐乃からのメールであった。

黒猫とラブコメしていたら、アメリカから桐乃のメールが届き、その内容から桐乃のことが心配になった京介は、桐乃に会うために日本を発つ。

いいタイミングで水を差すところに桐乃らしさが出ていたものの、黒猫(花澤香菜)にオナニーオナニー必死に云わせているうちに作品の内容自体をオナニーに感じさせてしまった前回のノリそのままで、いまひとつパッとしないのは桐乃がいなかったからなのだろうかと漠然と感じていたら、桐乃が登場してもマンネリで迫力不足の大人しい作りになってしまっていたのが残念だった。

タイトルの通り、これで最終回なわけがないとのことで、まだ終わりじゃない、桐乃と黒猫の三角関係が本格的に展開されるようになってからが本番だというような意気込みは伝わってきたので2期目に期待したいところではあるが……。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第14話「俺の後輩がこんなに可愛いわけがない」 (アニメ)

                 
story1401.jpg story1402.jpg story1403.jpg
ゲーム研究部に入部した黒猫と瀬菜の仲の悪さを見かねた部長の三浦は、二人に、共同でゲーム制作をする様にと伝える。
しかも、作るゲームは1つだけで、黒猫と瀬菜のどちらかの案のみを採用するという。
厨二病の黒猫と、腐女子の瀬菜、果たして、二人はどんなゲーム企画を考え、どちらの案が採用となるのだろうか?

ゲーム研究会を舞台に学園青春オタライフコメディが展開される。黒猫の可愛らしさをアピールしてラブコメテイストになるシーンではその距離感と表情の変化ににんまりしてしまうほどだったが、ゲーム制作に取り組むシーンは捻りのないベタな体育会系友情ドラマとして構成されており、過去のメッセージを冗長なまま再現させた焼き直しが「今」を輝かせる青春を支配して無理やり前を向かせる作りに少し退屈で窮屈な感じを覚えた。そろそろネタ的に苦しくなってきたところなのだろうか。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第13話「俺の後輩がこんなに腐ってるわけがない」 (アニメ)

                 
story1301.jpg story1302.jpg story1303.jpg
黒猫は、京介と同じ高校に入学し、後輩となる。人見知りが強い彼女は、クラスで浮いた存在となっていた。そんな様子を心配した京介は、沙織のアドバイスもあり、黒猫と共にゲーム研究会に入部する。
そこには、京介の親友・赤城の妹である瀬菜も入部していた。さらに部長と名乗る男は、京介の知る、ある人物だった。

黒猫が京介と同じ高校に入学し、後輩となる。
オタクであることを隠して体面を保ちたがっていた桐乃と違って、黒猫自身はオタクであることに引け目を感じておらず、堂々とマイペースを貫いているが、コミュニケーションがうまくないところは(桐乃の)初めてのオフ会の時と同様で、友達が出来ずに周囲から浮いていた黒猫を心配して京介が一緒にゲーム研究会に入るという展開になっている。
その京介のお節介に黒猫が自分は妹(桐乃)の代替物ではないと拗ねてみせたりして、これまた桐乃とは違う所でコンプレックスやキャラクターとしての奥行きを感じさせる愛くるしさのアピールがうまく成功していた。

ゲーム研究会でのシーンはそれまでの桐乃が中心の「非日常」に比べるとオタクであることが前提の背景にそれぞれのキャラが一体化してしまっていてギャップが弱く、腐女子として登場する赤城の妹も含め、あまりパンチ力を感じさせないのが気になったが、黒猫がかわいいからいいかな、という感じで許せてしまう回だった。
                 
        

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第12話「俺の妹の人生相談がこれで終わるわけがない TRUE ROUTE」 (アニメ)

                 
story1201tr.jpg story1202tr.jpg story1203tr.jpg
桐乃の態度が良くなったことを不審に思う京介。そんなある日、桐乃から「最後の人生相談」を持ちかけられる。
それは、深夜販売されるエロゲーを買ってくることだった。首尾よく購入できたが、終電を逃してしまう。
京介は、桐乃のため見ず知らずの人に自転車を借り、秋葉原から自宅まで激走する。

12話TRUE ROUTE。こちらの話では桐乃はアメリカに留学することになる。

劇中内のエロゲー的に言えばエンドを迎えて新しい選択肢が増えてルートが解放されたという仕掛けらしいのだが、深夜の秋葉原で終電に間に合わなくなり、自転車で千葉まで帰るという「新しいシーン」が唐突で、どういう理屈で分岐されて演出されたのかが一度見ただけでは分かりづらく、そのためにその後の展開がGOOD ENDと違っていたり、京介が違う選択肢を選ぶシーンもややピンと来ず、ぼやけていた感じはあった。

ただ、妹の信頼を得ることで、妹のアメリカ行き(夢)について暗に背中を押していた京介の姿は本作のノリそのままに兄らしくて、こちらの方が確かにTRUEに相応しい展開だとは思ったし、物語を続けるためには妹を引き止めるのではなくて、妹と別れることが必要という意外性にエロゲーをインスパイアさせた2種類の違う内容の12話を見せる手法で重厚感を備えていて、なかなか味わい深いものになっていた。
                 
    
> 俺の妹がこんなに可愛いわけがない