リセット (映画)

                 
リセット [DVD]リセット [DVD]
ある夜、世界が停電し、地球上の人々が衣服や靴を残し謎の消失を遂げる。そして電気は一向に復旧せず、夜が日増しに長くなってゆく。そんな中、発電機による光が漏れるバーに消失を免れた4人の男女が集まった。「今、一体何が起こっているのか!?」「なぜ、自分たちは消えなかったのか?」彼らはそこで自らが消えずにいるための方法を探る。そして、闇の恐怖が襲い来る中で語られる、<ロアノーク島集団失踪事件>。島に残された謎の文字“CROATOAN”……。それは人類への警告だったのか? そして明かりを掲げ生き残ろうともがく4人がたどり着いた衝撃の真実とは―!?

2010年のアメリカ映画。ホラー。

ある日の夜、突然世界中で停電が起こり、多くの人々は服や靴を残したまま体だけが消失してしまう。日照時間も日増しに短くなり、相対的に夜の時間が長くなる。世界が闇に侵蝕されていくなか、消失を免れた僅かな人々が闇から逃れ、光にすがり、生に執着する姿をホラータッチで描いた作品。

アイディアと設定はなかなか面白く、突如として文明が崩壊した社会に取り残された人間の脆さや迫り来る闇からは様々な想像力が引き出され、その一つ一つが恐怖へと変換されていくところは見事。ただ、具体的な描写を避け続けており、闇とのせめぎ合いで生まれるぼんやりした視界に任せて抽象的になりすぎており、最後まで闇の謎についてとうとう明かされないなど、娯楽映画としては物足りなさもあった。

闇と光の交わり、そしてコントラストには比喩的に人間のあり方や罪深さ、現代社会の病理といったものの批判が加えられており、ラストの男の子と女の子の2人がリセットされた新しい世界で歩んでいくというシーンはリンゴというアイテムとのセットからアダムとイブを示唆していることが分かるが、男の子はメインストーリーにずっと絡んでいた主人公格だからわかるものの、女の子は如何にも作品としてのメッセージ性をわかってもらうために最後に強引にねじ込んだようにしか映らず、あるいはその作為性こそが神による救いなのかもしれないが、その強引さが必要な部分は本当にそこなのかという疑問が残る出来だった。
                 

コメント

        

        
> > リセット (映画)