軍師官兵衛 第41回「男たちの覚悟」 (ドラマ)

                 
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官兵衛(岡田准一)の活躍で秀吉(竹中直人)は、ついに天下を統一するが、大陸への進出という新たな野望をむき出しにし、官兵衛の説得も拒否、おね(黒木瞳)を困惑させる。利休(伊武雅刀)が厳しい言葉で諫めたところ秀吉の怒りを買い、三成(田中圭)の策謀もあって切腹を申しつけられる。官兵衛は利休を救おうと奔走するが、利休は謝罪を拒み死を選ぶ。そんな中、秀吉最愛の嫡男・鶴松が重い病にかかり事態は急展開する。

・ついに天下統一を果たした秀吉。官兵衛の待ち望んだ天下泰平の世がとうとう訪れるかと思いきや、秀吉の野望はこれで尽きることはなかった。以前に官兵衛に話していた中国大陸の明へと進出する考えは本気だったのである。官兵衛は無謀であると説得を試みるが、口うるさい官兵衛をやかましく思うばかりで秀吉は耳を貸そうとしない。

・それまで秀吉のブレーキ役を担っていたという秀長が死に、官兵衛の代わりに自分の命を賭して秀吉の説得に当たった利休が切腹させられ、秀吉の暴走を止めることが出来るのはもはや官兵衛ただ一人という状況に追い込まれる。このあたりはお約束の展開でもあったが、ここ最近の回は軍師として主君を支えることの苦渋が溢れるほどの緊迫感に包まれて描写されており、本当に面白い。

・官兵衛のことを疎ましく思う面もある秀吉。これに付け入るように秀吉に対して甘言を弄するのが三成で、前回まではまだ秀吉の器の大きさの前に三成も茶々も術中に嵌めて手のひらに載せるどころか、逆に秀吉の知略と威圧感に怯んでしまっているところすらあったが、今回ではもう完全に三成が主導権を握ったような展開になっていた。その象徴が、鶴松と遊んでいた時に流れで淀殿が秀吉の尻叩いてみせるシーンだろう。天下の太閤殿下に唯一無礼が許される存在として強烈に視聴者を印象づけていた。

・しかし、溺愛していた世継ぎの鶴松が病気でわずか3歳で亡くなると秀吉と淀殿はひどく嘆き悲しむ。特に秀吉のやつれ具合は異常なほどで、全てを失った後のようなその姿は天下人のそれではなかった。そこに官兵衛が現れて励ましを兼ねて喝を入れると秀吉は開き直って再び駆け始めるのだが、秀吉はもう官兵衛が忠義を尽くしたかつての秀吉ではなかった。太閤秀吉、中国大陸進出への足がかりとして朝鮮への出兵を決める。

・官兵衛の心境を代弁するかのように終始豊臣に対して呆れたような冷めた表情をしつづけたのが長政で、このへんも関ヶ原への伏線にもなっているというのが伝わってくる。朝鮮出兵に積極的な秀吉に対して消極的な官兵衛が主人公であるからこそ出来る、21世紀の現代日本を取り巻く環境と重ねた、なかなか含みのある官兵衛の平和への想いが主張されていて、賛否はあるだろうが、なかなか趣きのある演出に感じた。
                 

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