ヘルプマン!4巻

                 
ヘルプマン!(4) (イブニングKC)ヘルプマン!(4) (イブニングKC)

・高齢者性問題編。

・高齢者の笑顔を求めて主人公の百太郎は今日も走り回っていたが、実は彼、あちこちの施設をクビになっており、現在はグループホームで働いていた。

・その理由は、今までのエピソードから読者としては薄々わかっていたことではあるのだが、彼は理想を追い求めるあまり、利用者の視点に立ちすぎ、先走った行動から職場をかき乱していることだった。同僚や上司との連携がうまくいかず、利用者の家族にも大きな不安を与える彼の行動は、しかし、作者にとってはマニュアル重視の介護のアンチテーゼとしてまさに主人公たるにふさわしい人物として描かれているのだが……。

・主人公が問題を投げかけて波紋を広げるというよりは、マンガやドラマにありがちな主人公が正しかったことを結果論的に証明することで彼に対して批判的だった周囲の人たちに恥をかかせて力技で改めさせていくという展開が鼻につくところではある。ついでにいうと、あらゆる人にある迷いや狭量さ、一巻の頃の主人公にもあったもの、それが今では主人公からだけ抜け落ちているのがとても不自然で人間らしくないのがどうしても気にかかるところだ。

・今回のテーマは高齢者の性。生きがいのない高齢者にもう一度性に積極的になってもらうことで活力を取り戻してもらおうと百太郎さんが爺さんをけしかけて婆さんに股を開かせたりする。そしてそれが、実際に爺さんと婆さんに輝きを取り戻させたりする。

・女は灰になるまでという言葉があるが、爺さん婆さんになっても性欲はあるし、性を楽しむ権利はあると本作は主張している。もちろん、介護をする側としてはそんなおおっぴらに性に積極的になられても困惑してしまうわけで、嫌悪感もありそれがどうしても受け入れられないとなるわけだが、本作では特に年配の世代に多い女の性に対する保守的な価値観と併せて強くそれらを批判していた。

・ただ、それを批判するために、女性だって嫌なら拒むことが出来るはずだという主張がぶつけられ、主人公が先導してやっていることが、女性職員へのセクハラや異性の利用者への夜這いの肯定であったり、男の裸が見られて喜ぶだろうという安易な考えのもとに女性利用者が使っている風呂への乱入であるのだから、それらは間違いなくセクハラだろうと首をかしげてしまう。
                 

コメント

        

        
> > ヘルプマン!4巻