烈火の炎 (漫画 安西信行)

                 
烈火の炎(1) (少年サンデーコミックス) 烈火の炎(1) (少年サンデーコミックス)

烈火の炎って連載当初から幽遊白書のパクリとか劣化コピーの劣化の炎とか言われてたけど、実際に読んでみたら確かに幽遊白書によく似てた。

ただ、作者がこれを20代で完成させたというのはすごいと思うし、幽遊白書にあった深みのある哲学やサブカル語り、刺々しいからこそ人間味に溢れる不思議でおどろおどろしい世界観に比べると、ちょっと角がとれて分かりやすいライトな勧善懲悪の物語と凛々しい男やかわいい女によるキャラ立ち重視のボーイミーツガールといった良くも悪くも少年漫画らしさという枠の中に収まり続けていたし、どこまでいっても既視感のある話の構成と展開ではあったが、だからこその読みやすさがあり、人気が出ても定期的に読者サービスを忘れないなど作者の人柄の良さと作品への思い入れが最後まで伝わってくるのは好印象だった。

幽遊白書が聖闘士星矢ばりにあっち行ったりこっち行ったり、それはそれで実験的で面白かったとはいえ、しまいには魔界編で世界観をぶち壊しにかかったのに比べると、烈火の炎は第一部である紅麗編と第二部である森光蘭編とのボリュームのバランスや世界観の統一性などが丁寧に保たれており、独りよがりにならずにどこまでもファンを大切にして作品を仕上げたことが伺える。

それでも幽遊白書の劣化コピーと言われるなら、それはきっと、冨樫義博先生が凄すぎるんだよ……。とはいえ、烈火の炎もやりすぎな感じもあった。安西先生も批判は承知の上だったと思うが、人気が出てからもあからさまなパロディ風路線を突っ走ったのは編集の意向に逆らえなかったなどの事情があるのだろうか。
                 

コメント

懐かしい作品だと思ったら、もう10年以上前に連載が終了したことに気付きました。

私の場合、週刊漫画雑誌は昔からジャンプのみの購読だったので、
逆にサンデーの方は単行本で集めていて、この作品も読んでいました。
30巻以上の長い続き物のわりに読みやすい構成で、
ちゃんと終わらせたというのが印象です。
>>ランスロットさん

烈火の炎も懐かしい作品になってしまったと思うと時の流れが切なくなってきますね。割りとベタに幽白設定で来ましたが、そういえばこの作品の後、幽白設定でヒットした作品ってないのかなと気になりました。まあ、どこからが幽白設定になるのか、言い出したら幽白自体がありがちな、という堂々巡りにまでなっちゃいそうですけど……。
        

        
> > 烈火の炎 (漫画 安西信行)