イチ (漫画 山本英夫)

                 
イチ イチ
高校生の城石一(ハジメ)は、いじめられた経験から強くなりたいと願い空手を習うが、ケンカでは怖くて体が動かない。幼馴染の大(ダイ)との確執、謎の転校生との戦いを通じて成長を描く。

人気コミック「殺し屋イチ」の原点となる作品

リーゼントの不良が幅を利かせてやりたい放題の如何にもな80年代から90年代初頭のヤンキー漫画なのだが、主人公に設定されているのがいじめられっ子で空手を習っている見た目平凡な高校生で、気弱な彼が喧嘩を通してコンプレックスを克服するという過程の描写がメインなのはこの時代にしては少し珍しいタイプだろうか。弱いままでもいじめられ、強くなっても気が弱いままではいじめられと、とても損するタイプの主人公に共感を覚える人も多いことだろう。個人的には少しコンプレックスに係る描写が大げさ過ぎるような気はした。

単行本1巻というボリュームだから仕方ないのか、描き込みにやや物足りなさを感じるところはあるものの、だからこそ、今後、この主人公と世界はどうなるのだろうと読者の想像力に訴えかける余地が大いにあるのは楽しい。

と思っていたが、実はこの作品、後にこの主人公を据えたシリーズが人気を博すことになる、とのことであった……。
                 

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