ヘルプマン!8巻

                 
ヘルプマン!(8) (イブニングKC) ヘルプマン!(8) (イブニングKC)

・ケアギバー編。ケアギバーとは介護士のことを英語で外国風に表現した用語で、今回のエピソードでは外国人ヘルパーがテーマとなっている。

・終始、日本人の親(家庭や家族)に対する冷たさ、そして外国人という存在に対する根深い偏見や差別などへの批判がこめられた展開になっており、あくまで本作としては外国人ヘルパーという存在にポジティブであったのが特徴的だった。センシティブな問題なので、突っ込んだ描写が難しいのかもしれないが、個人的には文化的背景の違う外国人だからこそ起こりうる諸問題についてあえてネガティブにあげつらった描写もあって良いのではないかとは思った次第。

・外国人の医療福祉職に対して、日本に於いてはとても高いハードルが課せられており、それを乗り越えるために必死の努力をしているから外国人ヘルパーは問題がないどころか日本人と比べてむしろ質が高い面もあるという描き方は、じゃあ今後既定路線となっており、本作でも訴えているハードルを下げた暁にはどうなるのだろうと、読者として意地悪く言ってみたくなるほど今回は隔靴掻痒の感があったのが正直なところ。

・親を老人ホームに預けることを悪いことだと捉えない一方で、それが重度の認知症であっても結局自分達で見られるうちは自分たちで面倒を見るという結末を美化的に持っていくあたりがこの作品らしかったし、またこれからの国としての方針にもなるのだろう。ある種、太宰治的な意味での世間を見ているようでもあった。

・ところで、今回のエピソードでは百太郎や神埼といったお馴染みの面々が全く登場しなかった。そのことで却って地に足がついたという印象なのだから、なんとも皮肉である。
                 

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