響け!ユーフォニアム 第十回 まっすぐトランペット (アニメ)

                 
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オーディションで滝が麗奈を贔屓したのでは……と部員たちの間で噂が広がっていた。
それにともなって、部の雰囲気は悪くなり、滝と麗奈への不信感は強まるばかり。
不満を持つ部員たちに、滝はとある提案をする。

オーディションの結果、トランペットのソロパートは吹部のマドンナこと中世古香織ではなく高坂麗奈が担当することになる。部内での人気が高い香織が麗奈に負けた事に動揺する部員たち、そして平静を装う香織もまたショックを隠しきれないでいた。そんな中、実は高坂麗奈と顧問の滝先生は以前からの知り合いで、それで滝先生が高坂麗奈を贔屓したのではないかという噂が広がると、部の雰囲気は更に悪化し、高坂麗奈は孤立していく。

落ち着きをなくし、練習に熱が入らなくなってきた部に滝先生も困惑し、時に苛立ちを見せるようになると、麗奈も練習が進まない部に苛立ち、自分と先生へ周囲が募らせている不信感に対して、自分が選ばれたのは先輩よりもうまく吹けたからだと強気に主張して跳ね除けてみせるが、それがますます部に軋轢を生じさせていた。

結局、収まりがつかないと滝先生は判断したのか、希望者のいる楽器は部員全員の投票によって判定する再オーディションを行うことを決める。しかし、いざ再オーディションをすると発表されても、自信がないのか、あるいは自分が発端となって波風を立て、高坂麗奈のように孤立するのが怖いと考えているのか、なかなか希望する部員の手が挙がらない。だが、その時、香織先輩の手が挙がる。こうして、トランペットのソロパートをかけて、高坂麗奈と中世古香織が対決することになる。

香織が手を挙げたのはまだ納得していないという気持ちも勿論あるのだろうが、ここで自分と麗奈が白黒つけることで部内の混乱を収拾する意図もあるのだろう。見せ物として醜態を晒す覚悟で手を挙げた時の気持ちを考えると、吹奏楽部のマドンナの称号は伊達じゃないと思わせる。

高坂麗奈については、滝先生と以前から知り合いで、先生を慕って北宇治高校にやってきたことやまた先生のことを一人の女として好きであることなどが明かされるが、以前のお祭りの時のように子どもっぽさを含んでおり、久美子と打ち解けて朗らかに話す様子からなお人間関係に対して不器用であることが伺えるところがなかなかユニークで、リアリティがあった。

それにしても、香織自体は今の2年生の間でやる気のある人間とそうでない人間が衝突した時にやる気がある人間の側についたというのに、今では求道的に音楽性を高めることだけに集中する麗奈やあすか先輩のような存在を標準にして部を指導する滝先生への反旗(シンボル)として扱われるようになるのだから、皮肉ではある。やる気にも程度があって濃淡、グラデーションがあるということだろう。どこまで自分を捧げて一生懸命に打ち込めるか。そして、一番練習に時間を割いている人間の情熱にそれ以外の人も付き合っていかなくてはならないのか。
                 

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