ヘルプマン!9巻

                 
ヘルプマン!(9) (イブニングKC) ヘルプマン!(9) (イブニングKC)

・介護福祉学生編。介護の資格が無いと介護の仕事が出来なくなる? そんなわけがない、人手不足が慢性的に続く現実を見れば、資格がないから働けなくなるということはありえないと見事に看破してみせる百田太郎だが、周囲はやっぱり資格が無ければと百太郎を説得にかかる。制度なんて糞くらえと強がっていた百太郎も自分が何も出来ないまま祖母が死んだことで考えを改めるようになっていく。

・資格取得のために苦手な勉強に取り組む百太郎。一方、現場(現実)を知らず、机の上で理想論を振りかざす授業を受けてきたちゃらんぽらんな福祉の専門学校生をそんな百太郎の対比として登場させ、理想論から現実ブローで落ち込みからのー、百太郎の現場のプロによる明るい介護(新しい理想)で復活、という結局お馴染みのパターン。でも、若い学生のやる気の無さ(仕方なく入った場所としての福祉専門学校)と彼らを受け入れる教育機関と、そんな教育機関の生徒を実習生として受け入れる側の施設とのそれぞれの意識のギャップなどはリアルで今回のエピソードならではのオリジナリティがあったのではないだろうか。

・『おひとりさまの老後』のフェミニスト上野千鶴子が巻末で、結局みんな醜態晒してでもも生きたがっちゃうんだよねーと解説を書いていたが、誰かの世話にならざるを得ない我々の老後、漫画で描かれた些細なミスが大事故に繋がるからどうしても空気がぴりぴりしたものになる老人福祉施設の過酷な現場は、百太郎的な、それこそ宗教のようなもので考えを改めさせないと明るくならないというのがなんとも切ない。
                 

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