真田丸 第1回 船出 (ドラマ)

                 
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1582年2月。真田家の主君である武田家は、織田信長の大軍の猛攻を受け窮地に陥っていた。真田昌幸(草刈正雄)は岩櫃城で織田軍を迎え撃つよう武田勝頼(平岳大)に進言。しかし、武田家内部には新参者の真田家を蔑む者たちも多かった。そんなある夜、昌幸の息子・信繁(堺雅人)と兄・信幸(大泉洋)のもとに、勝頼が突然訪れ驚くべきことを伝える。そして、信繁らは決死の逃避行に旅立つことになる!

冒頭から窮地に立たされた武田家の状況に対する説明がビジュアルに先行するので少し嫌な予感がしたのだが、思ったよりは面白い第1話だった。三谷幸喜がわざわざ幸村ではなく信繁という呼称にこだわったという割には全体的にやや説明過多というような気はしたが、それだけ複雑な情勢ということなのだろう。それを制作サイドの創意工夫でわかりやすく伝えるというテーマがあって、例えばゲームソフトメーカーであるコーエーテクモの技術提供による3DCGマップは見る人が見れば、まんま『信長の野望 創造』で使われていた地図なのだと分かって吹き出しそうになるのだが、一歩引いてたところから見れば、確かに分かりやすい。全体を通してもジャンルの垣根を超えて良いと思ったものを積極的に取り入れていくところに三谷幸喜らしさを感じる。

若き信繁を演じる堺雅人も適度に無邪気さを出しながら、主人公らしからぬ陰の薄さを意図的に演出していたのもよかった。劣勢のなか、家臣に裏切られて孤立していく勝頼が家臣思いの義に厚い武将として信繁の心を打っていたが、これが後の信繁の辿る道に影響を与えるという伏線的なものになっているのだろう。

一方、主役を食う形で抜群の存在感を見せていたのが、草刈正雄演じる真田昌幸だ。表裏比興の者らしく、武田は滅びないと力強い発現をしたそのすぐ裏で武田は滅びると息子たちには打ち明けるなど、食えないキャラが際立っており、三谷幸喜らしいオチをつけたコミカルなやりとりを場面ごとに挟もうとする脚本にマッチしていて面白かった。岩櫃か岩殿、真田か小山田か、どちらに向かうか勝頼が考えた末に出した結論は、甲斐を離れることは出来ないと岩殿だったわけだが、岩殿で向かう途中で主君を裏切る小山田信茂に対して、岩櫃を選択していたら真田昌幸は勝頼をどうしただろうというところで信繁とは違う視点で含みをもせた演出が欲しかったところではある。
                 

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