パーマネント野ばら (映画)

                 
パーマネント野ばら [DVD]パーマネント野ばら [DVD]
海辺の町に佇む美容院“パーマネント野ばら”。そこは、離婚して一人娘を連れて出戻ったなおこと、その母まさ子が切り盛りしている小さなパーマ屋さん。町の女たちはここに集っては、甲斐性なしの男たちへの不満やグチをぶちまけ合う。なおこの2人の友だち、みっちゃんとともちゃんも男運は最悪。みっちゃんは、浮気と金の無心を繰り返す夫に怒りながらも突き放すことが出来ない。一方のともちゃんは、ギャンブルに溺れたあげく行方不明となった旦那を心配する日々。そんな中、高校教師のカシマとの静かな恋を大切に育むなおこだったが……。

2010年の日本映画。西原理恵子の同名漫画を実写映画化した作品。

田舎の漁村で暮らすシングルマザーのなおこ。彼女の友人たちに共通するのは皆、男運が最悪だということ。そして、シングルマザーのなおこもという感じで思わせぶりに演出されるが、なおこが付き合っている学校の教師はなかなかのナイスガイに映される。しかし、肝心な時に自分の前から消えることになおこは女としての寂しさを募らせており、そんな母親の姿に娘も不安に囚われる。

この教師も他のダメ男と同様に浮気癖や暴力など何か悪癖があるのかと考えながら鑑賞を続けると、実はこの教師はこの世には既におらず、なおこの学生時代に密かに付き合っていた初恋の相手の教師であることが分かる。つまり、付き合っていた相手はなおこにしは見えていなかったのだ。というセックスセンス的なオチになっているのだが、言われてみれば、いくつか思い当たる演出がある。

本作のユニークな点はその初めての恋に主人公のなおこがいつまでも取り憑かれており、これが原因で結婚生活もうまくいかなかったのではないかと示唆されているところだ。このことはダメ男を引き付け、また作りあげてしまうのは女性にも原因があるという指摘と同時に、初めての恋の相手との関係を永遠に縛り付ける社会と男性側の価値観にも問題があるのではないかという提言にもなっている。

ただ、そうはいっても全体的にはどこまでも男と女の色恋のあり方の話であって、男がそうであるように、女も異性の相手がいなければ寂しくて生きていけないという陳腐なメロドラマに終始しており、主演の菅野美穂についても持て余し気味のもったいない作品になっていたのは少し残念である。
                 

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