劇場版 境界の彼方  -I'LL BE HERE- 未来篇 (映画)

                 
劇場版 境界の彼方 -I'LL BE HERE- 未来篇 [Blu-ray]劇場版 境界の彼方 -I'LL BE HERE- 未来篇 [Blu-ray]
最凶の妖夢『境界の彼方』を体内に宿し、半妖として生きてきた神原秋人。
そして『境界の彼方』を、唯一倒すことが出来る呪われた血を持つ異界士、栗山未来。
世界から嫌われた二人は出会うべくして出会い、次第に惹かれ合っていった。
二人で生きる世界を選んだ秋人と未来。
戦いも終わり、これからまた普通の日常が始まる、そう思っていたはずなのに…。
『境界の彼方』から奇跡的に未来を取り戻すことができ、喜んだのも束の間、その代償なのか未来の記憶は瞬く間になくなってしまった。
春になり、新学期を迎えても未来の記憶が戻ることはなかった…。
進級し高校三年になった秋人は、未来の幸せを思い、未来を避けるようになっていた。
秋人の思いも知らず、惹かれるままに秋人に近づく未来。
そんな二人の前に未来を知る人影が。
秋人の思いも空しく、未来は再び自分自身と向き合う戦いに赴くことになる。

2015年の日本のアニメ映画。『過去篇』に続く、境界の彼方の劇場化作品。

過去篇がテレビアニメの総集編だったのに対し、未来篇はそのテレビアニメ終了後の話になっており、新作として愉しむことが出来る。

作中では、記憶を失った未来を気遣う秋人達の想いを嘲笑うかのように襲いかかる己の背負った運命に抗いきれない若者たちの姿が切なく描写されていた。未来でいえば呪われた血であったり、博臣であれば名瀬家を継ぐ者としての役割であったりとそれぞれの人物が己に課せられた運命をどのように受容していくかが描かれており、思春期の若者の悩みをファンタジーで代弁する青春物語になっていたし、また記憶を失って素直になった未来が秋人への想いを募らせていくという恋愛物語としても愉しむことが出来るようにもなっている。

ただ、全体の作りとしては雰囲気が暗くなってバトルシーンがプラスされた『たまこラブストーリー』でしかなく、プラスされているバトルシーンの部分が単調で躍動感に欠け、登場人物の感情の発露のみに演出を委ねてしまっているから退屈だったのは残念。

見方によってはたまこの方は商店街という閉じられた世界で親と同じ生き方を繰り返していくことを深く考えずにそのまま受け入れてハッピーエンドになっていたのに対して、こちらはあらゆるキャラクターから様々な葛藤が伺え、大きな壁を乗り越えていくという過程があるだけ、より前向きな作品であるともいえるのだが。
                 

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