響け!ユーフォニアム2 第七回 えきびるコンサート (アニメ)

                 
えきびるコンサート
京都駅で行われる、駅ビルコンサートでの演奏を控えた吹奏楽部。全国レベルの強豪校も出演すると聞いてやる気に満ち溢れている部員たち。そんな中、衝撃の事件が起こる……!!

あすか先輩の母親が受験勉強が疎かになるからとあすかを伴って退部届を受理してもらえるよう滝と教頭に詰め寄ったことを契機としてあすかは部活へ顔を出さなくなり、吹奏楽部に動揺が広がる。

全国大会出場が決まって更に熱気が高まる吹奏楽部に冷水が浴びせられた格好だが、部活動というものは学生の本分である勉強を犠牲にしてまで取り組むべきなのかというテーマを蒸し返しており、いつの間にか登場人物から疑いが消えてベタで真っ直ぐな部活青春ドラマに染まってしまった本作に対して落胆させられていた視聴者には母親の言い分も理解できてしまうのではないだろうか。

ただ、母親のヒステリックな物言いと娘への一方的な支配欲による「毒親」ぶりの描写、そして何よりタイミングの悪さはあからさまにネガティブなイメージを印象づけられていて、優子ちゃんや香織先輩とは比べ物にならないぐらい、このアニメにおいてはとてもセンシティブで重いものを突きつけてくる「悪役」が登場してきたことに驚かされた。

母子家庭の環境で育ってきたあすかが吹奏楽部を捨ててまで母親に対して寄り添う姿勢を見せたナイーブさには胸を打つものがあったし、切ない。だが、何より見ていて辛いのは、複雑な家庭環境が彼女のミステリアスな一面や周囲に対して必要以上に気遣ってしまう部分を齎しているのではないかと解釈させ、それが視聴者だけではなく、吹奏楽部の部員全員に広がり、共有されたことだ。

京アニなので最後には母親があすかの部活を認め、フォローとして全国大会に駆けつけて応援するシーンなども描かれてハッピーにまとめられるんじゃないかと踏んでいるが、今後あすかがどんなにおどけてみせたところで、もう以前のようには受け取ってもらえず、憐憫の眼差しを向けられ続け、それこそが道化としてあすかを更なる鎖で縛ることを想像すると、憂鬱な気分にさせられる。
                 

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