ドリル・マーダーズ 美少女猟奇殺人事件 (映画)

                 
ドリル・マーダーズ 美少女猟奇殺人事件 [DVD]ドリル・マーダーズ 美少女猟奇殺人事件 [DVD]
音楽家:ラーヴンのもとに、彼の娘:ヨハナが頭蓋骨を損傷され、殺されたと警察から連絡があった。しかし、彼女は今しがた帰宅していた。間違いの電話であったことを確かめる為、ラーヴンはヨハナの部屋へ行った。が、彼女は様子がおかしくなっており、黒い液体を吐きながら、彼に襲いかかって来た……。一方その頃、街では電気ドリルが使われた連続殺人事件が発生し、その数は30を越えていた。この異常な状況に警察は手をこまねいていた。そして病院に収容された死体全てが動き始めた!

2010年のノルウェーとフランスの映画。ホラー。

スプラッターとゾンビ物を組み合わせた感じの作品で、作業服を着た男に襲われて電気ドリルにより頭部に穴を開けられる事件が次々と発生し、その被害者達が生気を失い、黒い液体を吐き出すというゾンビのように変わり果てた状態になり、最後には人間を襲い出す。

娘が事件の被害に遭った父親がこの作品の主人公で、彼は変わり果てた娘の世話を献身的にしながらやがて事件の謎を追求していくようになるのだが、くたびれた中年の男が奮起しても一人では結局世の中を変えられないという終わり方になっていた。

このへんは社会風刺的でもあって、実はこのドリルで穴を開けられた被害者たちは工場を拠点とするマッドサイエンティスト風の男によって脳の髄液を抜き取られており、その代わりに黒い液体が注ぎ込まれている。
被害者を襲った作業服を着た男「達」もこの黒い液体によって支配され、命令に忠実に動くようになっていたというのが事件の真相になっているのだが、この黒い液体というのが劇中では石油のメタファーであることが示唆されており、人間は石油による豊かな生活を得るために権力者の掌の上で踊らされ、まるで工場の生産物のように人間が作られているという皮肉が込められた表現になっていた。

全体的にシュールな作りで、ゾンビが街で暴れて人々がパニックに陥るところよりもゾンビが作られるまでの過程にスポットを当てているところや、父親と変わり果てた娘が共に過ごす時間を叙情的に映し出すシーンが作品に占める割合として多かったところなどが、本作をユニークなものにしていて面白かった。
                 

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